A/Bテストとは

A/Bテストとは、一つの広告に対して二つのクリエイティブ(クリエイティブAとクリエイティブB)を用意し、それぞれの広告の結果を比べ、広告の効果を検証すること。

目次

  1. 1. A/Bテストとは
  2. 2. A/Bテストに関して制作会社とのよくあるやり取り
  3. 3. A/Bテストのメリット・デメリット
    1. 3-1. A/Bテストのメリット
    2. 3-2. A/Bテストのデメリット
  4. 4. A/Bテストの方法
    1. 4-1. 目的の明文化
    2. 4-2. 目標
    3. 4-3. 対象、テスト箇所
    4. 4-4. 仮説検証、PDCA
    5. 4-5. 一つ一つテストする
  5. 5. A/BテストのおすすめのWebツール(無料/有料)
    1. 5-1. Googleオプティマイズ(無料)
    2. 5-2. Optimizely(有料)
    3. 5-3. Kaizen Platform(有料)
  6. 6. A/Bテスト まとめ

A/Bテストとは

A/Bテストとは

A/Bテストとは、一つの広告に対して二つのクリエイティブ(クリエイティブAとクリエイティブB)を用意し、それぞれの広告の結果を比べ、広告の効果を検証することです。

リスク分散を主な目的とするのではなく、A広告とB広告を戦わせることで、勝った広告からその要因を突き止めることで、正式な(大規模な)プロモーションをする前に、勝因を掴むことができます。


初めてA/Bテストを提唱したのは、かの有名なマーケター、ジェイ・エイブラハム氏。彼の著書「ハイパワーマーケティング」の中で、A/Bスプリットテストについて書かれています。

(いきなり話が逸れますが、毎年1回必ず読み返しているマーケターもいるほどの名著。A/Bテストについても詳しく書かれているので、マーケター必読の一冊といえるでしょう)


それではここからA/Bテストについて、中小企業のWeb担当者と制作会社との間でよくあるやり取りを見ながら、さらに理解を深めていきましょう。


A/Bテストに関して制作会社とのよくあるやり取り

発注者

LPを作って、資料請求数を上げたいと思うんですけど、失敗したくなくて…何か良い方法や、他社でどのようなことをやっているかとかを知りたいんですけど…

制作会社

それなら、A/Bテストをしてみるのはどうでしょうか? それならコストもそこまでかからずに、今回のプロモーションのキャッチコピーが果たして本当にターゲットに刺さるのかが分かるはずですよ!

発注者

…すみません。A/B…テスト、、、って何ですか?

制作会社

今回の場合で簡単に言うと、キャッチコピーだけが違う2枚のページを作って、それぞれに広告をかけてみて、どっちが勝つのかを見ます。それで、勝った方を採用しようということですね。

発注者

なるほど!いいですね! それでしたら、他にも試したいところがたくさんあります! ここの文章とか画像とかフォームとかを変えてみてテストしてみたいです。このLP、うまくいくかどうか、まだ自信なくて…よろしくお願いします!

制作会社

そんなに一気に試したら何が成功要因か分からなくなっちゃうので、一つずつテストしていきましょう!

発注者

(えっ…そういうもの!?…は、はい…


A/Bテストは大変シンプルな方法ですが、成果に与えるインパクトは大きいです。

メリット、デメリットを理解した上で、正しいやり方でテストを実施しましょう。それではこれから、A/BテストのメリットデメリットとA/Bテストの方法について見ていきます。


A/Bテストのメリット・デメリット

ここでは、A/Bテストのメリット・デメリットを整理してお伝えしたいと思います。


A/Bテストのメリット

  • 小規模予算でテストできる
  • 簡単に2つの広告のどちらの方が効果が高いか分かる(2つの広告の成果を比べるだけ)
  • すぐに結果が分かる
  • 修正することで、すぐにでも反応が上がる
  • 検証結果から新たな仮説をもって次のテストをする。これを繰り返すことで反応はどんどん上がる
  • 広告がこけるリスクの回避ができる


大きなメリットの一つはまず小規模予算でテストできることでしょう。
もし、ヘッドライン(キャッチコピー)の違う2枚のLPを使うなら、もしかすると2枚のLPの制作費用がかかるかもしれませんが、一部が違うだけのLPを用意するのなら費用はそこまでかからないはず。

リスティング広告(クリック課金型の広告)を使えば少額で、どちらの広告が効果が高いのかがすぐに(1日出稿しただけでも)分かります。


もしあなたが郵送型のDMや大規模なプロモーションを行う前だとしたら、リスティング広告などで先にどのような文章、もしくは画像の方が効果が高いのかを試してから行うことによって、プロモーションが大きくこけるというリスクも回避することができます。


A/Bテストのデメリット

  • 改善し続ける姿勢が必要
  • 一つずつ検証していかないといけないので、成功させるためには時間と労力がかかる


つまりA/Bテストのメリットを理解しながら、実施しない人は、大変だからという理由でやっていないということですね。

あなたも既に企業のWebマーケティングに足を突っ込んでいるのなら、ひしひしと感じているかもしれませんが、マーケティングというのは、本当に地味な仕事です。


文字通り、A/BテストはAとBを一つずつ検証していかないといけません。

そのため、一つずつ仮説をもって検証をし続ける姿勢が求められます。


A/Bテストの方法

ここではA/Bテストの方法・手順を解説します。


目的の明文化

まず、なぜなんのためにA/Bテストを実施するのか、を考えておきましょう。できれば明文化しましょう

「え、成果を上げるためでしょ!?当たり前じゃない!?」と思われるかもしれません。

それはもちろんそうなのですが、もう少し具体的に「今期の売上10億円のため」とか「このプロモーションで1,000万円の売上を作るため」とか「ROI300%獲得するため」といったようなもう少し具体的な目的を設定することをお勧めします。


なぜなら、A/Bテストを実施する過程で、テストをすることが目的になってしまい本来の目的を見失ってしまう可能性があるからです。

そのため、当たり前のことと思わず、A/Bテストの目的をきちんと明文化しておくとよいでしょう。


目標

目的が定まったら、次は目標を設定しましょう。CVR2%とか、CPC100円とか、CPA10,000円以下など。

目的を達成するための具体的に目指す目標を決めましょう


対象、テスト箇所

いよいよここからがA/Bテストの本番です。テストの対象箇所は、多岐に渡ります。

  • キービジュアル
  • ヘッドライン(キャッチコピー)
  • フォーム
  • CTA
  • 顧客の声
  • ボタン(形、色、コピー)
  • 写真
  • サブ見出し

影響が大きいところから順にテストを行いましょう。

仮にLP内の途中に出てくる、小さな画像のA/Bテストを実施したとしてもCVRがほとんど変わらなければインパクトはありません。

ですから、一般的には、ファーストビュー、キービジュアル、CTA、フォームあたりのA/Bテストを行なっていくとよいでしょう。


仮説検証、PDCA

いざ、テストをするとなった場合、今回のA/Bテストにはどのような仮説があるのかを考えておきましょう

結果が出たら仮説と結果のすり合わせを行います。


そして結果が出たら、簡単な表を作成し、数値の結果やテスト期間などを書いておきましょう。

そして、そこで得られた結果からどのようなことが考えられるのか? を考えます。


単にA/Bテストを行なって「Bが勝ったね! じゃあBで行こう!」 と、それでも目的が達成されるのであれば良いのですが、そうでない場合、何度かテストを繰り返さないといけません。

同じ箇所でA/Bテストをし続けるのか、それとも、今度は別の場所でテストするのか。


また、仮説の検証をしておくと、同じようなターゲットに対して今後もプロモーションを行なっていく場合、その検証結果が活きてきます。

仮説検証がない場合、広告をするたびに、一からテストをしなければならず、非常に効率が悪くなります。ここをしっかりやっておくことで、仮説検証の精度が高まります。


一つ一つテストする

先ほどお伝えしたテストに関して、ダイレクトマーケティングに関する書籍から、興味深い話を一つお伝えします。

例えば、有名な話で、マクドナルドでは、「ご一緒にポテトもいかがですか?」というひと言が、会社全体の利益を大幅にアップさせたといわれる。
(中略)
マーケターとしての僕らは、この「ちょっとしたこと」を発見することが、とても重要な仕事になる。
(中略)
例えば、ホームページのアクセスをアップさせて売上が20%アップした、セールスレターのコピーを改善して30%アップした、さらにフォローアップのメールを改善したら10%アップしたとする。
すると売上は20%×30%×10%アップなので、売上は71.6%アップ!ということになる。
もし、売上が71%もアップしたら、利益はおそらく3倍とか5倍になっているだろう。
(中略)
じゃあ、ちょっとした違いはどこで見つけるのか? テストするしかない


さらにこの本ではこんな具体的な話が続きます。話はとても面白いのですが、この後のポイントをかいつまんで話すと次のようになります。


・ホームページをチェックしたところ、いくつかの改善すべき点が分かった

・社長はそれを担当者に伝えたところ「わかりました。全部まとめて今日中に修正します!」と言った

・しかし一つ一つテストするように伝えた

・テストの結果として、次のようなことが分かった

A:ダウンロードページの修正=30%アップ

B:PDFにリンクを入れた=10%アップ

C:無料レポートにセールスレターを貼り付けた=30%ダウン

D:ステップメールを変えた=変化なし


→ これらをいっぺんにやった場合、ざっくり10%アップにとどまる

→ 一方、これらの結果が分かれば、Cを元に戻すだけで、43%アップまでもっていけることがわかる

→ 結論、まとめてやると、個々の情報による効果(ちょっとした違い)は見えない。だから結果として何も対応できず、「アドバイス通り4つ変えてみたけど、あんまり変化がなかった」ということになってしまう


参照:インターネットマーケティング最強の戦略|小川忠弘


いかがだったでしょうか? 一つ一つテストすることの大切さが少しでも伝わったようであれば嬉しい限りです。


A/BテストのおすすめのWebツール(無料/有料)

では、最後に、A/Bテストのツールをいくつか紹介しようと思います。


Googleオプティマイズ(無料)

Googleオプティマイズ

GoogleオプティマイズはGoogle アナリティクスをベースとしたサービスです。

どのような変更が効果的かをテストできます。

Google アナリティクスの既存のサイトデータを使用して、サイト内の改善できる個所をすばやく簡単に特定できます。

オプティマイズを使用すれば、決済時のメッセージやホームページの新しいデザインなど、サイトのあらゆる要素について複数のパターンをテストして、ユーザーを引き付けて喜んでもらえるパターンを見極め、サイトの具体的な改善策を把握できます。



Optimizely(有料)

Optimizely

Optimizely Xは、導入企業9,000社を超えて世界No.1シェアを誇るA/Bテストの、最適化プラットフォームです。

デバイス、チャネル、テストの内容を選ばず、あらゆる場所で実験を行うことが可能です。

ユーザーのターゲティングや、高度な統計エンジンによるテスト結果検証、サーバーサイド、ネイティブアプリのA/Bテストなど、さまざまな機能が搭載されています。

参照:Optimizely


Kaizen Platform(有料)

Kaizen Platform

Kaizen Platformは、約8,500名を超えるプロの分析者、プランナー、 グロースハッカーなどの特化型ネット専門人材と導入企業300社の20,000回以上の定性、定量改善データを データベース 化。

企業様の事業成長にあわせたデータドリブンなKAIZENチームをクラウド上で提供するプラットフォームサービスです。

参照:Kaizen Platform


A/Bテスト まとめ

Webの成果を上げていくために最も大切なことがテストです。A/Bテストはとてもシンプルですが大変効果が高い施策です。小さな小さなテストの積み重ねの先に、大きな成果があります。


本記事でもお伝えした通り、仮説をもってスタートすることが大切ではありますが、まずは固く考えすぎず、「ここを改善したら、反応率が上がるんじゃないかなぁ?」というぐらいの小さな疑問・仮説でも構いませんので、まず試してみて頂けたらいいのではないかと思います。

そのうちにどんどん高度なテストを試したり、検証のスピードも上がっていくと、必ず成果はアップします。そのことで会社の業績にも大きく貢献でき、きっとマーケ担当者としての自信がついて楽しくなります。


この記事が企業のWeb担当であるあなたにとって、HP発注業者やWebの広告代理店とのやり取りでの小さな疑問が解決し、前に進む力になったようであれば幸いです。