- 更新日 2023.12.22
- カテゴリー ホームページ制作の見積もり・発注
元銀行員Webエンジニアが語るホームページ制作の現実「カモにされない」「資金をムダにしない」「末永くビジネスを継続する」ためのウェブ屋との付き合い方について【2025年最新版】
こんにちは。
元銀行員Webエンジニアのきたしょーです。
これからホームページを作る予定のあなたへお聞きしたいことがあります。
「そのホームページ、本当に必要ですか?」
ぼくは銀行に5年勤めた後にWebエンジニアとなりました。
銀行ではお金を借りる際にはお客様に必ず計画書を提出してもらいます。
一方、Web業界では目的なくホームページを作る人が多すぎます。
はっきり言って、目的や計画性のないホームページは作る意味ありません。
今回は、ホームページを作る前に気を付けるべき5つのポイントを元銀行員目線で書きました。
- 目的のないホームページでも作れちゃう緩めなWeb業界
- 使い道のないお金は借りられないお堅い銀行業界
上記2つを比較しながらホームページ制作計画策定ポイントをお伝えします。
ぼくは銀行員としてお客様からいただいた資金計画を修正・改善して数百件もの融資審査を通してきました。
ぼくが銀行員時代に培った計画策定ポイントを抑えてホームページ計画を作ればWeb制作会社からWeb制作費用をカモられずに済みます。
これからホームページを作ろうと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
1:ホームページを作る目的を明確にしよう!
Web制作ではホームページを作る目的が曖昧な人が多すぎる
Web業界では、ホームページを作る目的が曖昧な人が多すぎです。
- ホームページがないから、とりあえず新しく作りたい!
- 今のホームページがダサいから、とりあえず今風のイケてるホームページにしたい!
- Webでお客さんを集客したいから、とりあえずホームページを作りたい!
このように「とりあえず〇〇したい!」という要望のお客様がとても多い。
「では、見た目がカッコいいホームページを作る目的はなんでしょうか?」と聞くと、「見た目がカッコよければ、Webから集客できると思って……」と曖昧な答えしか返って来ないケースがほとんどです。
はっきり言って、とりあえずホームページを作るだけではWebから集客はできません。
「とりあえず」カッコいいホームページにリニューアルしたとしても、現実とWebの世界観に違いがありすぎたら、逆にマイナス効果になることだってあります。目的がなければ、ホームページなんて作る意味ないのです!
銀行では資金使途がなければお金は借りれない
銀行では、資金使途(お金の使い道)が明確でないとお金を借りることができません。
「とりあえず、100万円借してください!」では融資申込書すら書かせてもらえないのです。
なぜなら、お客様のお金の使い道次第では貸したお金が返って来なくなる可能性があるからです。
例えば、お金を借りる目的が不明確なまま貸したとして、もしお客様の100万円の使い道がパチンコだったらどうでしょうか?99%の確率で貸した100万円は返って来ませんよね?
銀行では融資したお金がお客様から返済されなければ大赤字。
だから、お金を借りる目的がよく分からない人にはお金を貸すことができないのです。
一方、Web制作では銀行でいう「とりあえず、100万円借してください!」レベルの「とりあえず、ホームページが作りたいです!」という人が多すぎます。
Web制作現場では、Web制作会社の担当者がお客様のニーズをヒアリングして手取り足取り対応しますが、銀行だったら門前払い。
「借りたお金の使い道が分からない人にはお金を貸すことはできません」と一蹴されて終了です。
「いやいや、ホームページ制作と融資の資金使途を一緒にするのは違うんじゃない?」と思うかもしれません。
しかし、ホームページを作る目的もお金を借りる目的も絶対にあった方がいいです。
なぜなら、目的があるかないかでホームページ制作費用に雲泥の差が出るからです。
お金を借りる目的が住宅購入の場合と車購入では、借入額が1ケタ変わるのと同じ。
ホームページを作る目的が名刺代わりとWeb集客では制作費用に大きな差が生じるのです。
Web集客のため?ブランディングのため?
ホームページを作る目的は明確にするべし!
これからホームページを作る前にまずはホームページを作る目的を明確にしましょう。
- 名刺代わりに1つホームページを作りたい!
- Web集客して売上を15%アップさせるために定期的にコンテンツを配信できるホームページを作りたい!
- ブランディングのために自社ブランドイメージに合ったホームページを作りたい!
例えば上記のような感じです。
目的はできるだけ具体的に!
Web制作会社にとって、目的が曖昧なホームページ制作依頼は見積もりを計算する根拠に乏しいため、概算見積もり程度しか出せません。
つまり、「とりあえず、ホームページが作りたい!」という依頼ではWeb制作会社からまともな提案さえしてもらえないということ。
あるいはムダに高い見積もりを出される可能性もあります。
Web制作会社に相談する前に、ホームページを作る目的は必ず明確にしておきましょう。
2:ホームページ制作の予算を決めよう!
Web制作ではホームページ制作予算がアバウトな人が多い
Web制作業界では、ホームページ制作にかける予算がアバウトな人が多すぎです。
「ホームページ制作の予算はいくらでしょうか?」と聞いたら、「およそ30〜50万円です」と予算がアバウトなケースが多い。
この場合、Web制作会社は今後の交渉余力を残すために50万円で見積もりを出します。
見積もりを出した後にお客様から値引きを交渉される可能性がありますよね。
だから見積もり提出後に値引きしても利益が出るよう最初の見積もりは高めに設定しておきます。
つまり、ホームページ制作予算がアバウトすぎるとこのようなデメリットも生じます。
銀行では借入希望金額は1円単位で決める
銀行では、お客様が融資を申し込む際、借入希望額を1円単位で決めます。
「とりあえず、100万円貸してください」ではお金は借りれません。
なぜなら、借入金額が1円違うだけで、1万円違うだけで、毎月返済額が変わるからです。
毎月返済額が変わるということは融資の審査に影響を及ぼすということ。
銀行の融資審査では、年間収入に対する年間返済額の割合を検証します。
お借入金額が1万円増えて、借入期間が変わらなければ、毎月返済額は多少なりとも増えるので、審査に悪影響を及ぼすってわけです。だから、銀行では借入希望額を1円単位で決めるのです。
一方、Web制作では、「とりあえず、100万円貸してください」レベルの「予算30〜50万円でホームページが作りたい」という人が多すぎます。
「予算30〜50万円でホームページが作りたい」という依頼でもWeb制作会社は見積もりは出してくれるでしょう。
しかし、銀行では「いまお金が〇〇万円足りてなくて、今月の収入は□□万円だから、△△万円だけお金を借りたいです」とはっきり言えないお客様は99%断られます。
いまの自分の経済状況を把握してないテキトーな人にお金を貸しても返って来ない可能性が高いですからね。銀行は借入希望額ひとつで人間性を見られるシビアな世界なのです。
ホームページ制作予算はせめて10万円単位で決めるべし!
ホームページ制作についてWeb制作会社に相談する際はあらかじめ予算を決めておきましょう。
「ちょっと待って、なんでホームページ制作の見積もりを銀行のように1円単位で決めないといけないの?」と思われるかもしれません。
その通りでホームページ制作の場合、銀行の融資のように1円単位で決める必要はありません。
では、ホームページ制作の見積もりは何円単位で決めればいいのかというと、せめて10万円単位で決めておくべきです。
なぜなら、「予算は30万円です」と言えば30万円の見積もりが出てきますし、「予算30〜50万円です」と言えば、50万円の見積もりが出てくるからです。
つまり、Web制作制作会社が出す見積もりはお客様の予算次第なのです。
ホームページ制作費用をできる限り抑えたいなら予算を明確にしておくことが必須条件です。
3:初期費用無料に騙されるな!
Web制作では初期費用無料の裏で運用管理費がかかるケースが多い
ホームページを作る際は「初期費用無料!」という謳い文句に騙されないようにしましょう。
初期費用無料を謳うWeb制作会社のほとんどが、ホームページ制作後に運用管理費として毎月約数万円の月額費がかかるシステムを採用しています。
タダでホームページを作ったとしても、毎月2万円の運用管理費がかかるとすれば、年間24万円のコストが発生します。
24万円という数字は世間一般的なホームページが1つ作れる値段です。
仮に3年間、毎月2万円の運用管理費を支払い続ければ、トータル72万円にも達します。
塵も積もれば山となるとは、まさにこのことです。
運用管理費2万円/月は銀行のカードローン金利18%で100万円借りたときの1ヶ月間の利息より高い
実は、運用管理費毎月2万円は銀行のカードローン金利18%で100万円借りたときの年間支払利息よりも高額です。
「カードローン」と言われてピンと来ない方は、カードローンとほぼ同金利のクレジットカードリボ払いを想像してもらえると分かりやすいと思います。
例えば、毎月返済額を加味せずに元金100万円を1年間ずっと金利18%で借りっぱなしだとすると、年間支払利息は18万円です。
一方、運用管理費毎月2万円の年間支払額は24万円。
ホームページ運用管理費に毎月2万円以上支払っている方は、高金利のカードローンからずっと100万円借りっぱなしになっている状態と同じです。
世間には「カードローンの金利はぼったくり!」とか「リボ払いは残高が全然減らない!」という声がありますが、実はそれ以上にホームページ運用管理費は高額なケースが多いのです。
ホームページ制作費用は「初期費用」と「運用管理費」のトータルで考えるべし!
ホームページを作る際は必ず初期費用と運用管理費の合計で考えましょう。
初期費用無料の場合は最初に大きな金額を支払わなくていいメリットがありますが、トータルのコストで考えると最初に一括でホームページ制作費用を払った方がお得になるケースがほとんどです。
初期費用無料のWeb制作会社に依頼する場合は、ホームページ制作費用の合計とホームページの運用期間や運用スタイルなどを総合的に考える必要があります。
①ホームページ制作費用100万円&運用管理費0円/月
②ホームページ制作費用0円 &運用管理費3万円/月
上記2つを比較すると、ホームページを3年以上運用する場合は①の方がお得ですが、ホームページを3年以内に運用しなくなる可能性がある場合は②の方がお得。
- ご自身の経済状況
- 初期費用と運用管理費の合計
- ホームページ運用期間と運用スタイル
これらを総合的に考えて支払い方法は選びましょう。
4:納期は必ず決めよう!
Web制作では納期が曖昧な人が多すぎる!
「なるべく早く」も厳禁!
ホームページ制作の納期が曖昧な人が多すぎです。
「とりあえず、今月中で!」などと言われるお客様が多いんですよね。
「とりあえず、今月中で!」と言われても、「作業量的に無理ですよ」と心の中で思ってしまうことが多々あります。
そして、ぼくが一番困るのが「なるべく早くお願いします!」という要望です。
「なるべく早く!」と言われても、他の仕事を放ったらかして第一優先で作業できるわけではないんですよね……。
銀行では融資の完済期限を明確に定める
銀行ではお客様に「借りたお金はいつまでに必ず返します」という融資の完済期限を明確に決めてもらいます。銀行でいう完済期限は、Web制作でいう納期のようなもの。
Web制作では「とりあえず、今月中で!」とか「なるべく早くお願いします!」のようなお客様からの曖昧な納期の申し出に対して、Web制作会社が無理して対応しているケースが多いです。
これは銀行員がお客様に「100万円貸すけど、今月末までに返してください!」と無理難題を突きつけるようなもの。
金欠に陥っている方には借りた100万円を今月中に返すという返済条件はとても厳しいですよね。
でも、Web制作の現場では銀行でいう「100万円貸すけど、今月末までに返してください!」レベルの厳しめな納期の依頼がまかり通っています。
特に実績の乏しいWeb制作会社の中には、実績づくりのためにお客様の無理難題な注文に対して無理して対応せざるを得ないため残業だらけのところも多いのが現状なのです。
納期は明確にするべし!
Web制作会社にホームページ制作を依頼する際は事前に納期を決めておきましょう。
「なるべく早くお願いします」という納期はWeb制作会社に迷惑を掛けるので絶対にNGです。
「とりあえず、今月中で」とか「なるべく早くお願いします」と言った瞬間にあなたはWeb制作会社の中でわがまま客として認定されてしまいます。
「じゃあ、なにを根拠に納期を決めればいいの?」と思われるかもしれません。
たしかに、ホームページ制作を依頼する側としてはWeb制作会社がホームページを作るために必要な作業量など知るわけがありませんよね。
納期を決めるときは自分の都合を一方的に伝えるだけでなくWeb制作会社の都合も確認するようにしましょう。
「私たちとしては、納期は2ヶ月でお願いしたいのですが、御社はどのくらいでホームページを作れますか?」と。
このように相手に配慮した聞き方をすれば、お互いに気持ち良く取引ができます。
ホームページ制作を依頼する側と制作する側の立場は同等です。
お互いが無理することない範囲で納期は決めていきましょう。
5:ホームページは作ってからが始まり!しっかり運用しよう!
Web制作ではホームページを作ったあと放ったらかしにする人が多すぎる
ホームページを作ったあと放ったらかしている人が多すぎです。
このような人は往往にして、「ホームページさえ作れば勝手にWeb集客できる」と思っていることが多いです。
しかし、ホームページを作るだけでは自動的に集客できるわけではありません。
ホームページは新しく作ってからが始まりなのです。
もちろん、名刺代わりに綺麗なホームページを作るという目的なら運用する必要はないでしょう。
しかし、Webからお客様を集客したいという目的ならば、ホームページ制作後の運用は必須です。
銀行では融資したあと資金使途通りにお金を利用してもらう
銀行では、お客様に融資したあと、必ず資金使途通りにお金を利用してもらいます。
- 住宅ローンは必ず住宅や土地の購入に使ってもらう
- カーローンは必ず車の購入に使ってもらう
- 資金使途が仕入れの場合は仕入れ資金として使ってもらう
お客様が当初計画通りの資金使途にお金を使ったかどうか確認するために、融資したあとに領収書のコピーを提出してもらう徹底ぶりです。
なので、住宅ローンで借りたお金をビジネスに利用することはできません。
もちろん住宅ローンで借りたお金をパチンコに使うこともできません。
貸したお金が返って来なくなりますからね。上記ケースは資金使途違反で融資金は回収です。
銀行の融資は、住宅ローンやカーローンのように資金使途が限定されているからこそ安い金利でお金を貸すことができます。
逆に、カードローンやフリーローンなどのように資金使途が決まっていないものは高金利なことが多いですよね。このように銀行ではお金を貸したあとまで徹底的に管理されます。
一方、Web制作では、ホームページを作って終わりの人が多すぎます。銀行で例えると、お金を貸すだけ貸して資金使途の確認をせずに放置プレイしているようなもの。
銀行では融資後の資金使途確認をしなけば、貸したお金が返って来なくなる可能性が高まるので資金使途確認をせざるを得ないという背景もあります。
でも、よく考えてみれば、Web制作も同じです。
ホームページを作ったあとに運用しなければ、お客様はホームページ制作費用をドブに捨てているようなもの。なぜなら、ホームページはコンテンツを投入するなど運用しなければ、ほとんどWeb集客できないからです。
名刺代わりのホームページなら運用しなくてもいいかもしれませんが、Web集客目的で作ったホームページなら運用しなければ制作費用を無駄にしているも同然なのです。
ホームページ運用をだれがするのか決めるべし!
放ったらかしは禁物!
ホームページを作って終わりはNGです。
ホームページを作ったあと、だれが運用するのか決めておきましょう。
- プロのSEO専門会社に依頼する
- 信頼できるWeb制作会社に依頼する
- 自分たちで運用する
だれにホームページ運用をお願いするかで運用にかかる費用は変わってきます。
ホームページを作る前に作った後のことまで考えておきましょう。
元銀行員Webエンジニアがホームページを作る予定の方にお伝えしたいことまとめ
本記事でお伝えしたことを意識してホームページ制作計画を立ててもらえると、いざWeb制作会社にお問い合わせした際にはスムーズにやり取りができると思います。
- ホームページを作る目的を明確にする
- ホームページ制作予算をあらかじめ決めておく
- ホームページ制作費用は初期費用と運用管理費の合計で考える
- 納期はあらかじめ決めておく
- ホームページを作ったあとにしっかり運用する
上記事項に注意しながらホームページ制作計画を練ってみてください!
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この記事を書いた人

北村 翔平
専門分野: Webエンジニア,Web制作
フリーランスWEBエンジニア。大学卒業後に地方銀行へ入社し5年で退職してWEB系フリーランスへ。現在はWEB制作フリーランスチームの代表を務めるなどホームページ制作やWEBサービス開発を中心に活動している。
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