- 更新日 2024.08.30
- カテゴリー ECサイト
BtoB向けECサイトの構築費用の相場を徹底解説!
「BtoB向けECサイトの構築費用の相場を知りたい」とお考えではないですか?
本記事では、BtoB向けECサイトの構築費用の相場を徹底解説しています。また、BtoC向けECサイトとの違いも比較表を用いて解説。本記事を読むと、BtoB向けECサイトの構築費用の相場が分かります。
BtoB向けECサイトのメリット・デメリット、製品の比較などを知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
BtoB-ECサイトとは?メリット、カートの選び方、事例まで全部わかる
なお、ECサイト制作会社の探し方・選び方がわからない!という方は、Web幹事にお気軽にご相談ください。貴社の目的・予算にあった最適な会社を厳選してご紹介します。相談料・会社紹介料などは無料です。
BtoB向けECサイトの構築費用の相場
BtoB向けECサイトの構築費用の相場を解説します。まずは、以下のグラフをご覧ください。
参考記事:【調査結果】ECサイト制作の平均費用相場(2024年版)
Web幹事経由で発注された「EC制作の発注金額データ」を基に作成したグラフです。ECサイト制作の平均費用相場は約163万円で、中央値は100万円となっています。発注金額は~100万円が半数を占め、101万円~200万円とあわせると約8割です。200万円以上の費用が発生している案件もありますが、多くは200万円以内に収まっていると分かります。
しかし、500万円以上の案件もあるため「なぜ案件によって費用に差が出るの?」と疑問に思う方も多いでしょう。ECサイトの構築費用は、構築方法や発注する制作会社の規模、業界などによって変わります。
以下の表に、構築方法や制作会社ごとの費用相場をまとめました。ご参考にしてください。
費用相場 |
構築方法 |
発注する 制作会社の規模 |
特徴 |
無料〜10万円以下 |
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自分で制作 |
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10万円~100万円 |
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中小規模の制作会社 |
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100万円〜500万円 |
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中小規模の制作会社 |
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500万円以上 |
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参考記事:ECサイト構築の費用と料金相場、開設手順をかんたん解説!【相場早見表・事例あり】
ご覧のように、構築方法や発注する制作会社の規模などで費用相場が異なると分かります。また、オリジナルのデザインを制作するか、業務にあわせたカスタマイズ(機能追加)などをするかによっても費用は変わります。
自社の目的にあったサービスを選ぶと良いでしょう。例えば「試しにECサイトを始めてみたい」という目的であれば、ECサイト構築サービス(BカートやEC-CUBEなど)を利用して始めてみる。「自社の事業に合わせた本格的なECサイトを構築したい」という目的であれば、大手制作会社に依頼することが考えられます。
まずはECサイトを構築する目的を明確にしたうえで、先ほど紹介した表を参考にして受けるサービスを選んでみてください。
BtoC向けECサイトとの違い
「BtoC向けECサイトも運営しようか迷っている」という方のために、BtoC向けECサイトとの違いを解説します。
BtoC向けECサイトとの違いは以下の表にまとめているので、参考にしてみてください。
BtoB |
BtoC |
|
販売対象 |
企業 |
一般消費者 |
消費者の |
自社の課題を解決するために |
自分の課題を解決するために商品やサービスを購入する or自分の購入欲を満たすために商品やサービスを購入する |
市場規模 |
420兆2,354億円(2022年時点) |
22兆7,449億円(2022年時点) |
必要な システム |
|
|
受発注方法 |
見積書を発行してもらい複数の承認者から確認を取る 承認されてから商品を発注できる |
消費者が商品やサービスを選び、支払いを行う |
決済機能 |
納品済みの商品を翌月にまとめて請求を行う |
クレジットカードやPayPalなどの前払い |
在庫管理 |
大量の在庫を管理し、企業ごとに |
BtoB向けECサイトほど在庫管理は複雑でない |
大量発注 |
大量発注での取引が一般的 |
大量発注するケースは少ない |
運用形態 |
登録企業のみ閲覧できるクローズドな運営形態もあり |
基本的に誰でも閲覧できるオープンな運用形態 |
各項目を次で詳しく解説します。
1)販売対象
1つ目の違いは販売対象です。BtoB向けECサイトの販売対象は企業で、BtoC向けECサイトの販売対象は一般消費者です。
BtoB向けECサイトであれば、「企業にオフィス用品を提供する」「企業に機械部品や工具を提供する」などの取引が該当します。一方、BtoC向けECサイトは、一般消費者がAmazonや楽天などで商品を購入することが該当します。販売対象が異なるため、ECサイトに必要なシステムも異なるのです。
必要なシステムは、のちほど詳しく解説いたします。
2)消費者の購買行動
2つ目の違いは、消費者の購買行動です。BtoB向けECサイトは自社の課題を解決するために商品やサービスを購入し、BtoC向けECサイトは自分の購入欲を満たすために商品やサービスを購入します。
企業がECサイトで商品を購入するのは、自社の課題を解決するためです。従業員1人の判断で購入することも基本的にはないため、購入を決定するまでに時間がかかる点が特徴です。具体的には社内で提案書類を通し、複数の決裁者から承認を得たうえで導入するかを決定します。
BtoC向けECサイトで商品を購入する際は、BtoB向けECサイトと同様に課題を解決したいという場合だけでなく、自分の購入欲を満たしたいケースがあります。
BtoB向けECサイトと異なり決裁者は自分のため、商品やサービスを購入するまでの期間も短い傾向にあるのです。
3)市場規模
3つ目の違いは市場規模です。
経済産業省が公表しているデータによると、BtoB向けECの市場規模は420兆2,354億円です。
画像引用:経済産業省|令和4年度 電子商取引に関する市場調査 報告書P9
一方のBtoC向けECの市場規模は、22兆7,449億円でした。
画像引用:経済産業省|令和4年度 電子商取引に関する市場調査 報告書P7
BtoB向けECの方が20倍近く市場規模が大きいです。また、前年比においてもBtoC向けECは9.9%増に対し、BtoB向けECは12.8%増となっています。
このように、市場規模・成長率ともにBtoB向けECの方が上回っています。
4)必要なシステム
4つ目の違いは必要なシステムです。それぞれの必要なシステムを以下の表にまとめたので、参考にしてみてください。
BtoB向けECサイト |
|
BtoC向けECサイト |
|
BtoB向けECサイトは、顧客によって商品価格が異なるケースがあるため、顧客管理機能や取引先ごとの価格設定機能などが必要です。
上記の機能は「楽楽B2B」「Bカート」などのECサイト構築ツールに搭載されています。一方、BtoC向けECサイトは一般消費者に買い物をしてもらうために、商品管理機能やカートと決済機能などが必要となります。
上記の機能は「Shopify」「W2 Unified」などのECサイト構築ツールで利用可能です。
5)受発注方法
5つ目の違いは受発注方法です。BtoB向けECサイトの受発注方法は、複雑な仕組みとなっています。具体的には見積書を発行してもらい、複数の承認者から確認を取る必要があります。
取引先企業に承認されて、ようやく商品を発注できるのです。こうしたプロセスが欠かせないため、先ほど紹介した見積機能や承認機能などが必要です。
一方のBtoC向けECサイトの受発注方法は、シンプルで消費者が商品やサービスを選び、支払いを行います。支払いをされたあと商品を発送します。
6)決済機能
6つ目の違いは決済機能です。企業との取引であるBtoB向けECサイトは、商品を先に納品し、翌月にまとめて請求を行う後払いが一般的です。
ただし取引先によっては、決済方法を変えた方がいい場合もあります。取引先が新規の場合、貸し倒れのリスクの懸念があるからです。ECサイト構築ツールによっては、クレジットカードや銀行振込などの前払いにも対応可能です。例えば「楽楽B2B」や「Aladdin EC」などが対応しています。
一方のBtoC向けECサイトは、クレジットカードやPayPalなどの前払いがよく利用されます。
7)在庫管理
7つ目の違いは在庫管理です。BtoB向けECサイトはBtoC向けECサイトより、在庫管理が複雑な傾向があります。大量の在庫を管理し、企業ごとに異なる価格設定や割引率を適用するケースがあるからです。そのため「Bカート」「楽楽B2B」などの、在庫管理機能を搭載したECサイト構築ツールがおすすめです。
在庫管理機能とは、在庫が残りわずかになった際に、管理者にメールで通知したり、在庫をCSVで一括登録や更新したりできる機能を指します。在庫管理機能を活用することで、販売機会の損失を減らせたり迅速な納品に繋げられます。
8)大量発注
8つ目の違いは大量発注です。BtoB向けECサイトはBtoC向けECサイトと異なり、大量発注が一般的です。そのため、BtoC向けECサイトと異なる機能が必要となります。
例えば、大量注文時の割引率の設定や、特別価格での提供などが挙げられます。大量発注に対応した価格表示をすることで、取引先企業はコストが削減でき、大量の製品を効率的に購入できるメリットがあるのです。
9)運用形態
9つ目の違いは運用形態です。BtoB向けECサイトの場合、登録した企業のみが閲覧できるクローズドな運営形態を取っているケースが多くあります。取引している企業によっては、見られたくない商品もあるからです。
例えば卸売の場合、同一商品でも顧客によって卸価格の表示を切り替えたり、ライセンス保有企業のみ特定の商品を表示したりするケースがあります。取引先企業によって表示を変える必要があるため、クローズドな運用形態が一般的です。
一方、BtoC向けECサイトは基本的に誰でも閲覧できるオープンな運用形態です。一般消費者が気軽にECサイトを閲覧し、好きな商品をカートに入れて買い物を楽しめます。
BtoB向けECサイトのランニングコスト
最後に、BtoB向けECサイトのランニングコストを以下の表にまとめました。参考にしてみてください。
内訳 |
ランニングコスト |
サーバーの維持費 |
年間500円〜10,000円 |
ドメイン代 |
年間500円〜6,000円 |
決済代行サービスの手数料 |
年額費用:42,000円〜96,000円 決済手数料:売上の3〜5% |
ASPカートシステム利用料 or CMS更新料 |
年額36,000円〜120万円or年額10,000円〜25,000円 |
SSLサーバー証明書 |
無料or年間12,000円〜90,000円 |
コンテンツ作成費・更新費 |
30万円/人 |
配送料・梱包材費 |
配送料:300円〜2,000円/回 梱包材費:50円〜500円/個 |
EC運営代行(外注の場合) |
年額72万円〜420万円 |
合計 |
年額111万円〜581万2,000円 ※コンテンツ作成費・更新費は1人で算出。 配送料・梱包材費は含めず |
年額で111万円〜581万2,000円ほどのランニングコストがかかります。主なランニングコストはEC運営代行で、年額72万円〜420万円ほどです。
自社でECサイトを制作して運営すると、ランニングコストを年額100万円以内に抑えることも可能です。
BtoB向けECサイトのランニングコストは、以下の記事で詳しく解説しています。ランニングコストの詳細を知りたい方は、読んでみてください。
ECサイトのランニングコストを項目別・構築方法別に紹介費用を抑えるコツも【2024年最新版】
BtoB向けECサイトの費用相場まとめ
本記事では、BtoB向けECサイトの構築費用の相場を解説してきました。
ECサイト制作の平均費用相場は約163万円で、中央値は100万円となっています。発注金額は~100万円が半数を占め、101万円~200万円とあわせると約8割です。ECサイトの構築費用は、構築方法や発注する制作会社の規模などによって変わります。また、オリジナルのデザインを制作したり、業務にあわせたカスタマイズをしたりすると、費用は高くなる傾向があります。
自社の目的にあったサービス選びがおすすめです。例えば「試しにECサイトを始めてみたい」という目的であれば、ECサイト構築サービスを利用して始めると良いでしょう。
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この記事を書いた人
東島 優太
専門分野: Webマーケティング、転職
フリーランスのWebライター|国家資格キャリアコンサルタント取得|転職記事の監修者になれるのでSEO効果あります|SEO1位を含む10位以内多数|SEOライティングで集客と売上に貢献します。
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