ECサイトの送料設定パターンは?安く抑える方法や値上げ対策と共に徹底解説【2024年最新版】

ECサイトの送料設定パターンは?安く抑える方法や値上げ対策と共に徹底解説

  • 「ECサイトの送料が決まる仕組みについて詳しく知りたい」
  • 「ECサイトで送料を安く抑える方法も知りたい」
  • 「でも、配送の品質は落としたくない」

本記事はそのようなお悩みを持つ方のための記事です。
ECサイト・ネットショップを運営されている事業者にとって「送料」の設定次第で利益が大きく変わります。

【この記事のポイント】

  • ECサイトの送料設定パターンは?
  • ECサイト送料が決まる仕組みは?
  • ECサイトで送料を安く抑える方法とは?
  • ECサイト運営者が講じるべき送料値上げの対策とは?

ぜひ、本記事の内容から、送料を安く抑えながら、ECサイト自体の魅力と売上を上げていくヒントを手に入れてください。

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関連記事:【プロが厳選】ECサイト制作に強い開発会社まとめ!目的別にご紹介します。

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目次
  1. 1. ECサイトにおける送料の設定パターン
    1. 1-1. 全国一律料金。わかりやすいが、総合的にみて大きな損がないように
    2. 1-2. 一定額以上で送料無料。ついで買いなどが期待できるが、金額設定に注意
    3. 1-3. 都道府県別の送料設定。わかりやすいが、遠方のお客様への送料が高額に
    4. 1-4. 発送手段別の送料設定。コストを抑えられるが紛失リスク対応や注意事項説明等が必要
    5. 1-5. 全国どこでも送料無料。負担は大きいが効果は高い
  2. 2. 【コラム】ECサイト配送料値上げの背景にあるもの
  3. 3. ECサイトで送料を安く抑える方法とは?
    1. 3-1. 方法1. 配送会社と法人契約をする
    2. 3-2. 方法2. 配送会社ごとの送料を比較する
    3. 3-3. 方法3. 安価な配送方法をフル活用する
  4. 4. ECサイト運営者が講じるべき送料値上げの対策とは?選ばれる商品・サービスへ
    1. 4-1. 対策1. 売れているECサイトはやっている。アップセル・クロスセル
    2. 4-2. 対策2. 送料が高くても選ばれ買ってもらえる商品・サービス・ECサイトへ
  5. 5. 【コラム】ECサイト制作で失敗しないために!Web制作会社選びのポイント

ECサイトにおける送料の設定パターン

まず、ECサイトの「送料の設定パターン」について解説します。
ここでは5つのパターンについてお伝えします。

全国一律料金。
わかりやすいが、総合的にみて大きな損がないように

送料設定パターンの1つ目にご紹介するのは「全国一律料金設定」。
最も注文の多い地域の調査などを行い、注文履歴から高すぎず、低すぎて損をしない一律料金の設定がポイントとなります。

総合的に見て、大きな損がでないようにすることが注意点です。

一定額以上で送料無料。
ついで買いなどが期待できるが、金額設定に注意

2つ目にご紹介するのは「一定額以上で送料無料」。
「5,000円以上の注文で送料無料」のようなECサイトでよくある送料設定の一つです。
こちらの送料設定パターンでは「お目当ての商品のついで買いなどが期待でき、顧客単価を上げられる」ことがメリット。

しかし、こちらも「全国一律料金」同様に金額の設定に注意が必要です。
平均客単価や平均送料などから最適なボーダーを設定する必要があります。

都道府県別の送料設定。
わかりやすいが、遠方のお客様への送料が高額に

3つ目にご紹介するのは「都道府県別の送料設定」です。
お客様から見て、送料が分かりやすいこと、適正な送料を指定しやすいことがメリット。
ただし、「送料無料」と比べると、購入者からは当然ながら魅力が少なく、カゴ落ちや離脱のリスクも上がります。

また、遠方のお客様にとっては「分かってはいても…」と、デメリットと感じられてしまう可能性もあります。
遠方のお客様からの注文も十分に確保したいという場合、この方法は難しいでしょう。

発送手段別の送料設定。
コストを抑えられるが紛失リスク対応や注意事項説明等が必要

4つ目にご紹介するのは「発送手段別の送料設定」。
後ほど詳しくご紹介しますが、例えばレターパックやメール便を使用するなど。
中には低コストで発送できる手段・サービスも数多くあります。

ただし、低コスト発送には紛失リスクなどもあります。
あらかじめ、「ポストへ投函される場合もある」ことなどの注意事項説明等が必要です。

全国どこでも送料無料。負担は大きいが効果は高い

5つ目にご紹介するのは「全国どこでも送料無料」です。
こちらも、わかりやすいというのが特徴の一つです。
決済フローにおいても、配送条件や料金一覧の提示・送料額の確認などの一手間が減るため、決済率も上がります。
最小限のステップで会計まで進んでもらうことができます。

お客様にとってメリットがありますが、ECサイト事業者には費用負担が大きい方法でもあります。
先ほどお伝えしたようなメリットもあるため、送料無料は広告費と考えてしまうのもよいかもしれません。

また、新規のお客様に対して「初回注文のみ注文無料」としたり、リピーター向けに「定期購入のお客様限定送料無料」とするなどの方法もあります。

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【コラム】ECサイト配送料値上げの背景にあるもの

ここではコラムとして「配送料値上げの背景にあるもの」についてお伝えしていきます。2017年ごろから、日本郵便・ヤマト運輸・佐川急便など大手配送業者3社が、すべての運賃を値上げしています。

宅配業者運賃の値上げの理由は下記のようなものがあるといわれています。

  • 取扱個数、小口配送の増加
  • 従業員の人件費の見直し
  • 外部委託費用の値上げ

宅配便取扱個数は年間40億個を突破した、と国土交通省の発表がありました。
これに伴い、物流業界では「人手不足」や「小口配送増加」なども課題となり、労働環境や人件費の見直しがなされています。
また、国内の物流においては外部委託による輸送も行われていますが、その費用も値上げ傾向にあるとのこと。

これらの影響により、ECサイト配送料が値上げ傾向にあります。

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ECサイトで送料を安く抑える方法とは?

ここからは、「ECサイトで送料を安く抑える方法」ついてお伝えしていきます。

方法1. 配送会社と法人契約をする

ECサイトで送料を安く抑える方法その1は「配送会社と法人契約をする」ことです。
既に契約済みの場合も多いかと思いますが、配送会社との法人契約ができます。

法人契約することによって配送料の割引をしてもらえます。
また、配送量次第では、個人事業主であっても対応されるケースもあるとのこと。

まだ法人契約をしていない方は、ある程度まとまった量の配送があれば、まずこの方法を検討してみてください。
もちろん、ある程度まとまった出荷数が月間で必要となるため、配送会社ごとの設定数等、確認が必要です。

方法2. 配送会社ごとの送料を比較する

ECサイトで送料を安く抑える方法その2は「配送会社ごとの送料を見比べる」ことです。
当然のことですが配送会社ごとに送料は異なり、各社特徴があります。

この方法では、過去の注文・発送履歴から最も多い注文の配送方法などを事前に調べ、比べるといったことが必要です。

多少の手間こそかかりますが、配送会社ごとに送料を見比べることで安く抑えられます。
人的コストとのバランスですが方法の1つとして検討してみてください。

方法3. 安価な配送方法をフル活用する

ECサイトで送料を安く抑える方法その3は「安価な配送方法をフル活用する」ことです。比較的小さな商品や軽い商品であれば、送料の安い送付方法を選択することで全体的な送料を安く抑えられます。

先ほどお伝えした通り、紛失リスク対策やポスト投函等に対する注意事項説明などが必要ですが、意外と安い配送方法はたくさんあるのです。

では、具体的にはどのような配送方法が安いのか?
以下いくつかの配送方法を具体的にご紹介します。

ミニレター(郵便書簡)

ミニレターは日本郵便が提供するサービス。
重さが25g以内の薄くて軽い、写真やお試しサンプルなどの配送に利用できそうです。

はがきの3倍のスペースを持った、封筒兼用の便せんです。
表面には、はがきと同じように料額印面が印刷してあります。
25gを超えない範囲で、写真やメモなどの薄いものは同封いただけます。
料金は全国一律62円です

参照:日本郵便

定形郵便・定形外郵便

定形郵便・定形外郵便は日本郵便が提供するサービス。
定型郵便は封筒による郵送で、25gまでなら82円、50gまでなら92円で発送可能。
定形外郵便は、定形郵便のサイズを超えた場合の発送方法です。

クリックポスト

クリックポストは日本郵便が提供するサービス。
日本全国一律185円で発送でき、軽量で薄型の商品が対象となりますが、厚さ3cmまでの商品も発送可能。
また「追跡サービス」があることも特徴の一つです。

自宅で簡単に、運賃支払手続きとあて名ラベル作成ができ、全国一律運賃で荷物を

送れるサービスです。
郵便ポストからいつでも差し出せます。追跡サービスで配送状況の確認も可能です。
フリマアプリやネットオークションに出品した小型の商品などを、安く、簡単に送

ることができます!

参照:日本郵便

スマートレター

スマートレターは日本郵便が提供するサービス。
A5サイズ・1kgまでの商品なら全国一律180円で発送できます。
信書も送付できるのがクリックポストとの違いで、書籍の送付などに利用されることが多いようです。

スマートレターは、A5サイズ・1kgまで全国一律料金で、信書も送ることができる
サービスです。

スマートレター

参照:日本郵便

ゆうメール

ゆうメールは日本郵便が提供するサービス1kgまでの商品の発送が可能です。
ポスト投函OKで、書籍や商品カタログなどの送付に適しています。
ただし、スマートレターと異なり、信書を送ることはできません。

レターパックプラス・レターパックライト

「レターパック」は日本郵便が提供するサービス。
「レターパック」には赤色の「レターパックプラス」と青色の「レターパックライト」の2種類があります。

2つのサービスの違いは、受け渡しを対面で行うか、ポスト投函かという点。
いずれも全国一律料金でプラスが510円、ライトは360円です。追跡サービスありです。

レターパックは、A4サイズ・4kgまで全国一律料金で、信書も送れるサービスです。

レターパック

参照:日本郵便

ゆうパケット

ゆうパケットは日本郵便が提供するサービス。
日本郵便のページでも「フリマアプリ・ネットオークション出品者さま必見!」と謳われているサービス。
厚さ1cmまでなら全国一律250円で発送できます。

ネコポス

ネコポスはヤマト運輸が提供するサービス。
以前あった「メール便」の代替的なサービスで、全国一律料金(数量などの諸条件に応じて、価格が決まる)。
宅急便ネットワークを活用した輸送で、比較的スピードが早いのが特徴です。

ネコポス

参照:ヤマト運輸

宅急便コンパクト

宅急便コンパクトはヤマト運輸が提供するサービス。
60サイズより小さなサイズの商品の発送時に送料が安くなります。

2種類の専用ボックスが用意されており、「配達日時指定」も利用可能。
さらに、「持込割」「デジタル割」など、4つの割引制度も用意されています。

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ECサイト運営者が講じるべき送料値上げの対策とは?選ばれる商品・サービスへ

ここまで「ECサイトの送料設定パターン」や「ECサイトで送料を安く抑える方法」などについて見てきました。
最後に、「ECサイト運営者が講じるべき送料値上げの対策」についてお伝えします。

対策1. 売れているECサイトはやっている。
アップセル・クロスセル

ECサイト運営者が講じるべき送料値上げの対策は「アップセル・クロスセル」です。

アップセル

「アップセル」とは、購入を検討している方に対し、よりグレードの高い商品をおすすめし販売する方法です。

具体例として「この商品を買った人はこんな商品も買っています」という表示をして、よりグレードが高く魅力的な商品を紹介することなどが挙げられます。
また、「あと●円プラスで最新版にアップグレードできます」などの例も。

多少予算をオーバーしても良い物を手に入れたいという顧客心理をうまく突いています。
しかし、その分カゴ落ちのリスクも高まるため、対策は必要となります。

関連記事:アップセルとは?クロスセルとの違いや具体的な手法を解説

クロスセル

「クロスセル」とは、購入を検討しているユーザーに対し、関連する商品を合わせ売りする販売方法です。

具体的としては先ほど同様「この商品を買った人はこんな商品も買っています」・「よく一緒に購入されている商品」という見せ方が挙げられます。

同時購入が必要な商品を漏れなく提案できることや、過去のデータから、さらに興味がありそうな他商品の販売が可能です。

関連記事:クロスセルとは?メリット・デメリット、具体的方法を解説

対策2. 送料が高くても選ばれ買ってもらえる商品・サービス・ECサイトへ

値上げ対策その2は「送料が高くても選ばれ買ってもらえる商品・サービス・ECサイト」にすることです。
お客様に選んでもらうためには、お客様との良質なコミュニケーションが勝負の鍵。では、良質なコミュニケーションとは何でしょうか?

例えば商品の魅力や利用シーンなどを、記事やSNSで発信したり。写真の見せ方の工夫や、お客様からのレビューを頂くことが挙げられます。

または、一度購入をしてくれたお客様に対しては、DMやメルマガを実施することも。

コミュニケーションの「量と質」の両方を高め、顧客とのエンゲージメントを上げる必要があります。
単に「商品を売る」だけではなく、商品に関連する周辺の価値ある情報を届けることで、お客様から選ばれるサービス・ECサイトを運営していきましょう。

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【コラム】ECサイト制作で失敗しないために!Web制作会社選びのポイント

本記事では「ECサイトの送料」について、読者の方が「知りたい!」と思っている以下のようなことを徹底的に調査して解説してきました。

  • ECサイトの送料設定パターンは?
  • ECサイト送料が決まる仕組みは?
  • ECサイトで送料を安く抑える方法とは?
  • ECサイト運営者が講じるべき送料値上げの対策とは?

「ECサイトの送料」についての知識が手に入り、送料を安く抑えながら、ECサイト自体の魅力と売上を上げていくヒントが見つかったならば幸いです。

最後に、私たち「Web幹事」から、ECサイト制作で失敗しないために、Web制作会社選びのポイントをお伝えします。

結論、Web制作会社選びのポイントは以下の2つです。

  • あなたの会社の販売状況やオペレーションに合わせたECサイトを提案してくれるか
  • 開発だけでなく、その後の集客や運営も支援してくれるか

特に初心者の方は、この2点を押さえて開発会社を選ぶことが重要となります。
また、よく聞く「ECサイトの失敗例」は下記のようなものです。

こんな失敗例多いです。 ・ECサイトを作ったは良いが、誰も集まらず全くものが売れない。
・お金をかけて作ったのに、すごく運用がしにくいシステムになってしまった
これらは、先ほどのポイントをおさえずに制作会社を選んでしまっていることが原因です

制作会社の実力をしっかり見極め、ECサイト開発会社を依頼することが重要です。
しかし、「知識がそこまでないので、業者の良し悪しを自分で判断できるか心配」という方も多いかと思います。

当サイト「Web幹事」では、Web制作のプロが人力であなたに最適なECサイト開発会社をご紹介。
実際にWeb制作を経験した者が、あなたの予算や目的をしっかりヒアリングし、最適な制作会社を選定します。

コンサルタントのご紹介 Web幹事 コンサルタント 岩田真 岩田 Web制作会社を設立し、
3年間で上場企業を含む50社以上制作に携わらせていただきました。

様々なお客様のWeb制作を実際に行ってきましたので、
初心者の方でも安心してご相談ください!

「まずは制作の相場の情報を教えてほしい」などのご相談も対応しております!
紹介された制作会社に必ず発注する必要もありません。お気軽にご相談ください。

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Q. ECサイトの送料設定パターンは?

ECサイトの送料設定パターンとして「配送地域ごとに設定」「全国一律に設定」「商品ごとに設定」「発送手段別に設定」「一定金額以上で送料無料」「全品送料無料」等が挙げられます。

Q. ECサイトで送料を抑える方法はありますか?

送料を抑えるには、一定額以上の注文で送料無料を設定したり、安価な配送方法を活用するのが効果的です。また配送会社と法人契約を締結することで、割引料金が適用される場合もあります。