ホームページ制作を外注している、あるいは検討しているWeb担当者の方なら、「目に見えないサービスに対して、何をもって納品完了となるのか?」という不安を抱くのは当然のことです。
特に初めての依頼では、「HTML納品とデータ納品は何が違うのか?」「サーバーへのアップロードはどちらがやるのか?」「後から自社で修正できる状態でもらえるのか?」といった具体的な実務イメージが湧きにくいものです。
本記事では、ホームページ制作における「納品物」の定義から、主要な納品方法、そして納品後にトラブルを防ぐためのチェックリストまでを網羅的に解説します。
この記事を読むことで、制作会社から受け取るべき情報が明確になり、納品後のスムーズな運用・保守体制を整えることができるようになります。ぜひ参考にしてください。
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ホームページ制作における「納品」の定義
ホームページ制作は、形のある製品を納品する物販とは異なり、完了の基準が曖昧になりがちです。一般的に制作は「企画・要件定義」>「Webデザイン」>「コーディング・実装」>「テスト」>「納品・公開」という順序で進みますが、重要なのは、制作過程で生じるすべての資料が手元に残るわけではないという点です。
ここで意識すべきは、単にサイトがインターネット上で閲覧可能になることが「納品」ではないということです。制作会社が提出した成果物を依頼側が確認し、仕様通りであることを認める「検収(けんしゅう)」こそが実務上のゴールとなります。検収を完了した時点で「契約通りの仕事がなされた」とみなされ、以降の修正は有償になるケースが一般的です。
納品時には、デザインの整合性だけでなく、リンクの動作やフォームの送受信、スマホでの表示崩れなどを徹底的にチェックし、納得した上で完了の意思表示を行うことが、後のトラブルを防ぐ最大のポイントとなります。
関連記事:ホームページ制作の流れを徹底解説!発注者が知っておくべきステップ
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【保存版】ホームページ制作で受け取るべき納品物リスト
ホームページ制作の完了後、自社で安定したWeb運用を行うためには、何を受け取るべきかを事前に把握しておくことが不可欠です。不足していると、将来的なサイト修正や、他社への保守管理移行が困難になるため、以下のリストを参考に、契約時点で納品範囲を確定させましょう。
納品物は大きく分けて「データ」「デザイン」「権限」「ドキュメント」の4つです。
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データ一式:Webサイトを表示するためのHTML/CSS、画像素材、WordPressなどのプログラム・データベース一式
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デザインデータ:ロゴやバナー、レイアウト構成などの元データ(PhotoshopやFigma等)
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権限情報:サーバー、ドメイン、CMSの管理者アカウント
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ドキュメント:更新手順を記したマニュアルやサイト仕様書
マニュアル類は契約内容に含まれないケースもあるため、社内に運用知識がない場合は特に詳細な資料作成を依頼することをおすすめします。
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まずは最初の質問です
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ホームページ制作の納品方法とデータ形式
ホームページの納品形式は、静的サイトかCMSかにより異なります。制作会社がサーバーへ直接データを格納する形式が一般的ですが、環境次第では圧縮データ一式を受け取り、自社で反映する場合もあります。
サーバー構築やドメイン設定の責任範囲は契約により様々です。公開後のトラブルを防ぐためにも、どちらが本番環境へのアップロードを担当するのか、どのような形式でデータを受け取るのかを事前に明確にしておくことが重要です。
FTPツール・オンラインストレージによる納品
静的ホームページでは、「FTP」を用いた直接アップロードと、オンラインストレージ経由でのファイル納品が一般的です。
FTP(File Transfer Protocol)とは、Webサーバーへデータを転送するための標準的な通信手段です。「FileZilla」などのFTPソフトを使用してサーバー内のディレクトリ構造へファイルを直接格納します。制作会社がこれを行う場合、依頼側の作業負担はなく、公開まで一貫して任せられるため、最も安全で手間のかからない納品方法と言えます。
一方で、セキュリティポリシー等の都合で依頼側がサーバーへアップロードする場合は、Zip圧縮されたデータ一式をDropboxやオンラインストレージ経由で受け取ります。この場合、自社サーバーへ安全に配置する知識が必要です。また、修正のたびにファイルを再送・再アップロードする手間が発生するため、運用効率はFTP直接納品に劣ります。
いずれの方法でも、サーバーログイン情報やFTP設定といった機密情報は、暗号化通信を用い、プロジェクト完了後は速やかにパスワードを変更するなどのセキュリティ対策を講じてください。
参考:IPA 独立行政法人情報処理推進機
WordPress等のCMSによる納品手順
WordPress等の動的なWebサイトは、単なるファイル群だけでなく、記事データや設定を保持する「データベース」が必要なため、ファイルをアップロードするだけでは動作しません。
WordPressを本番環境へ反映するには、「マイグレーション(環境移行)」が必須です。これは、ローカル環境で構築したプログラムをサーバー上の本番環境へ正確に移植するプロセスです。
WordPressの一般的な納品手順
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本番環境の構築:レンタルサーバー等にWordPress本体をインストールし、ドメインと紐付け
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データの移行:「All-in-One WP Migration」等のプラグインを活用し、テーマやプラグイン、データベース情報を含めてデータをエクスポート・インポート
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接続と動作確認:データベースの接続情報やURL設定が正しく書き換わっているか確認し、サイトが表示されるかテスト
この作業は技術的な専門知識を要し、誤るとサイトが真っ白になったり表示崩れが発生したりします。自社での構築が不安な場合は、必ず「本番環境へのデータ反映作業」までを制作会社の納品範囲に含めて見積もりを依頼しましょう。
参考:WordPress公式サイト
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制作されても納品されないもの・権利関係の注意点
Webサイトを外注した際、納品データに含まれるのはあくまで「Web上で公開可能な形式」のみです。Photoshop(psd)やIllustrator(ai)といった編集可能な元データや、制作過程で作成された市場調査資料などは、原則として納品対象外となります。
これらは制作会社のノウハウや機密情報とみなされるためです。将来的なトラブルを防ぐためにも、契約時にどこまでを成果物とするか明記しておきましょう。
著作権と二次利用の範囲について
Web制作で用いられる写真やロゴ、イラストなどの著作権は、原則としてそれを制作したカメラマンやイラストレーター等の著作者に帰属します。制作会社から圧縮ファイルを納品されるのは、あくまで「そのWebサイト上で公開するために使用を許可されている」という状態であり、著作権そのものが依頼側に譲渡されたわけではありません。
このため、納品された画像をWebサイト以外のパンフレット、チラシ、SNS広告といった別の媒体に流用する「二次利用」は、著作権侵害となるリスクが高いため厳禁です。また、制作会社が素材として購入した有料ストックフォトの元データについても、利用権は購入した制作会社や発注者のみに限定されるのが一般的であり、権利の範囲外となります。
もし、制作されたロゴやイラストをWebサイト以外の媒体でも活用したい場合は、事前の契約で「著作権譲渡」を含めるか、制作会社や著作者と別途「二次利用の許可」について交渉が必要です。
この際、追加費用が発生するのが通例ですが、権利関係を明確にしておくことで、将来的なリブランディングや広告展開の際にも、安心して素材を活用することが可能となります。
参考:文化庁 著作権関連情報
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納品後にトラブルを防ぐためのチェックポイント
納品が完了しサイトが公開された直後に、「リンクが切れている」「問い合わせフォームが届かない」といった不具合が発覚するケースは少なくありません。納品後のトラブルを未然に防ぎ、制作会社との関係性を良好に保つためにも、公開直後に以下の項目を必ずセルフチェックしましょう。
まずは、サイト全体をブラウザで確認し、「リンク切れ」「誤字脱字」「表示崩れ(特にスマホ実機)」がないかを細かく確認します。特に重要なのが「問い合わせフォームのテスト送信」です。お客様の入り口となる機能ですので、必ず自社で送信し、担当者のメールアドレスに正しく受信されるか、自動返信メールの内容は適切かを実機で確かめてください。
また、納品物として「運用マニュアル」や「サーバー・ドメインのログイン情報」が正しく共有されているかも確認が必要です。制作会社が保守運用を引き受ける場合であっても、緊急時に自社で最低限の対応ができるよう、管理権限は必ず自社で保持している状態にしてください。
もしトラブルが深刻化し、自力で解決できない場合は、速やかに制作会社へ連絡し、修正が「初期不良」の範囲内であるかを確認しましょう。
参考:国民生活センター(消費者トラブル関連)
関連記事:ホームページ制作会社の乗り換えの方法と注意点
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ホームページ納品後にすべき初期設定と保守運用
Webサイトの公開は、運用という長い旅の始まりに過ぎません。納品後は適切な初期設定を行わないと、検索エンジンでの評価機会を逃したり、セキュリティリスクを抱えたりすることになります。速やかに以下の設定と運用準備を進めましょう。
検索エンジンへのインデックス登録
サイトを公開しても、Googleなどの検索エンジンが認識しなければ検索結果には表示されません。「Google Search Console」にサイトを登録し、サイトマップを送信することで、検索エンジンへのインデックスを早急に促しましょう。
セキュリティ対策とバックアップ
Webサイトは常に攻撃の脅威にさらされています。WordPress等のCMSを使用する場合、本体やプラグインを常に最新版へ更新することが鉄則です。万が一の改ざんや障害に備え、定期的なバックアップを自動化しておくことが、事業継続のための必須項目です。
安定した運用体制の構築
Webサイトの性能は公開後のメンテナンスで決まります。専門的な管理が困難な場合、無理な自力運用は避け、プロの保守・運用サポートを受けることを推奨します。トラブル発生時の初動を迅速にし、継続的にコンテンツを更新することが、成果を生む鍵となるでしょう。
参考:Google 検索デベロッパー サイトの最適化
関連記事:ホームページの運用保守費用とは?相場やサービス内容を解説
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ホームページ制作 納品物まとめ
本記事では、ホームページ制作における納品物の定義から、各種データ形式、著作権の取り扱い、そして納品後の初期設定や保守運用までを網羅的に解説してきました。
ホームページ制作において最も重要なのは、納品物が「自社で管理できる状態」になっているかどうかです。制作会社から受け取るべきHTMLや画像データ一式はもちろん、CMSのログイン権限やサーバー・ドメインの管理情報を一元化しておくことで、将来的な修正や他社への管理移管がスムーズになります。
特に画像やイラストのRawデータは原則として納品対象外ですが、二次利用を検討している場合は事前に契約や費用交渉を行っておくことが、公開後の不要なトラブルを避ける最善策です。納品はゴールではなく、Webサイト運用のスタートラインです。本記事を参考に、自社のサイトを安全かつ継続的に成長させられる体制を整えていきましょう。
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Q.
ホームページ制作における「納品物」とは何ですか?
「ホームページのデータ一式(HTMLファイル、プログラムデータ、画像データ)」「ドキュメント(操作マニュアル)」などを指します。