はじめてのネットショップ開業手続き~届け出から許可申請まで~

【はじめての】ネットショップの開業手続き~届け出から許可申請まで~

・実店舗や商品はあるけど、ネットショップを始める場合の手続きを知りたい
・ネットショップを始めるかの判断材料として手続きが面倒でないか知りたい

ネットショップは実店舗を持つより初期投資が少なく、すぐに始められるように感じられますが、扱う商品により実店舗と同じように手続きや許可、資格の申請が必要な場合があります。

この記事ではネットショップを開業する際に、必要となる手続きを3つのステップで解説します。

STEP1. ネットショップの許可・資格の申請手続きについて
STEP2. 税務署に提出する開業届について
STEP3. ネットショップに必要な記載事項について

どれも書類の作成が必要でやや面倒に感じますが、リアル店舗も運営したことがなく、初めて商売をする方も安心です。

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目次
  1. 1. STEP1. 許可申請・資格の手続きが必要なネットショップの商品を確認する
    1. 1-1. 許可・資格の申請が必要な商品一覧
  2. 2. STEP2:ネットショップの開業届を税務署に提出する
    1. 2-1. 開業届の書き方
  3. 3. STEP3:ネットショップに必須の掲載事項があるかチェック
    1. 3-1. 特定商取引法に基づく表示
    2. 3-2. プライバシーポリシー(個人情報保護方針)
    3. 3-3. 利用規約
  4. 4. ネットショップの開業手続きまとめ
    1. 4-1. ECサイト制作をプロに任せたい方へ

STEP1. 許可申請・資格の手続きが必要なネットショップの商品を確認する

開業手続きをする前に、ネットショップで販売する商品について、販売許可や資格が必要かどうかを確認しましょう。

許可申請、資格取得をせずにお店を運営し、何か問題が起こった場合、懲役や罰金、訴訟に発展するなど、事業継続が困難になることもあります。

そうならないためにも、先に必要な認定を受け、資格を取得してからネットショップを開業しましょう。すでに確認済みの方は、STEP2にお進みください。

STEP2:「税務署に開業届けを提出する」に進む

許可・資格の申請が必要な商品一覧

ネットショップで販売されているもので許可申請、資格が必要なものは以下に該当するものです。

 

許可・資格

届け出先

法律

食品

食品衛生法に基づく営業許可

食品衛生責任者

管轄の保健所

食品表示法

食品衛生法

中古品

古物商許可申請

管轄の警察書

 

化粧品

製造販売業許可

製造業許可

各都道府県の薬務課

医薬品医療機器等法

酒類

酒類の販売業免許

所轄の税務署

酒税法

医薬品

医療機器

製造販売業許可

製造業許可

各都道府県の薬務課

薬事法

医薬品医療機器等法

ペット

動物取扱業

都道府県の動物保護センター

動物愛護管理法

ペットフード管理法

輸入品

関税手続き

税関

 

食品

食品を実店舗やネットショップで販売する場合は、「食品衛生責任者」と、「食品衛生法に基づく営業許可」が必要となります。申請、資格の取得は各地域の管轄保健所になります。地域により違いがありますので、必ず所管の保健所に確認をしましょう。

「食品衛生責任者」の資格は保健所で開催される講習会に参加することで取得できます。

「食品衛生法に基づく営業許可」は基準を満たした施設についての書類を作成し、管轄の保健所に提出、確認の検査を受けることで営業許可証が交付されます。

その他、販売する食品には食品表示方法に定められた栄養成分表示の義務があります。こちらについても確認をするようにしましょう。

参照)東京都福祉保険局 食品営業はじめてナビ

中古品

中古品販売をするには、古物商の許可申請が必要になります。管轄は地域の警察署です。
古物営業法で定められている「古物」は以下の13品目です。

1.美術品類
2.衣類
3.時計・宝飾品類
4.自動車
5.自動二輪車及び原動機付自転車
6.自転車類
7.写真機類
8.事務機器類
9.機械工具類
10.道具類
11.皮革・ゴム製品類
12.書籍
13.金券類

※ここに記載がない中古品については管轄の警察署(部署は各警察署によって異なります)に確認をしてみましょう。

許可申請にかかる費用:新規許可申請19,000円(東京、神奈川等の場合)

許可証交付までの期間:約40日程度

必要書類

個人許可申請

法人許可申請

法人の登記事項証明書

不要

必要

法人の定款

不要

必要

住民票

必要

本人と営業所の管理者

必要

監査役以上の

役員全員と営業所の管理者

身分証明書

必要

同上

必要

同上

略歴書

必要

同上

必要

同上

誓約書

必要

同上

必要

同上

URLを届け出る場合は、

プロバイダ等からの資料のコピー

必要な場合あり

必要な場合あり

※出典:大阪府 古物商許可申請

化粧品

実店舗やネットショップで化粧品を販売するには「化粧品製造販売業許可」、および「化粧品製造許可」が必要となります。

取り扱う商品が化粧品に分類されるのかは判断が難しいところ。以下が、化粧品の定義です。

化粧品の定義 ※医薬品医療機器等法第2条第3項

“『「化粧品」とは、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なものをいう。ただし、これらの使用目的のほかに、第一項第二号又は第三号に規定する用途に使用されることも併せて目的とされている物及び医薬部外品を除く。』”

身近な例では、手洗い石鹸、シャンプー、入浴剤、香水、マニキュア、下地化粧品、ファンデーション、口紅などです。

・国内で製造された化粧品

国内で製造された化粧品

出典:福岡県 初めて医薬品、医薬部外品、化粧品の製造・輸入を考えている方への情報ページ

国内製造・販売品

製造

販売

必要な許可

製造販売会社A

自社で製造

自社で販売

化粧品製造販売業許可

化粧品製造業許可

販売会社B

委託

自社で販売

化粧品製造販売業許可

(OEM生産の場合は、裏面にOEM委託先の社名

製造会社C

自社で製造

委託

化粧品製造業許可

化粧品製造販売許可を持つ国内業者から製品を仕入れ、表示・包装等に変更なく、販売する場合は上記の許可申請が不要となります。

・海外で製造され輸入された化粧品

海外で製造され輸入された化粧品

出典:福岡県 初めて医薬品、医薬部外品、化粧品の製造・輸入を考えている方への情報ページ

海外製造・輸入販売品

輸入

販売

必要な許可

輸入販売会社D

自社

自社で輸入し、自社の製品として市場へ出荷する場合

化粧品製造販売業許可

化粧品製造業許可

輸入販売会社E

輸入委託

他社に輸入を委託し、自社の製品として市場へ出荷する場合

化粧品製造販売業許可

輸入業者F

自社

化粧品製造販売業許可を有する他社の製品として市場へ出荷する場合

化粧品製造販売業許可

輸入された商品の裏面表記に訂正ラベルや商品概要、成分表示など、必要なラベルを貼る場合でも化粧品製造許可が必要です。

参照)化粧品を輸入するときの薬事法上の手続きについて(神奈川県)

酒類

ネットショップで酒類を販売する場合「一般酒類小売業販売免許」または、「通信販売酒類小売業免許」が必要になります。免許の申請は管轄の税務署です。

「一般酒類小売業販売免許」とは、実店舗で酒類を販売する際にも必要な免許です。店舗毎に免許の申請が必要になります。実店舗の販売免許がある場合でも、ネットショップを開業する際には「通信販売酒類小売業免許」も必要となります。

「通信販売酒類小売業免許」とは、インターネット、カタログ販売で酒類を販売する際に必要となる免許です。

「通信販売酒類小売業免許」が不要となるケース

・1都道府県の消費者に対しての販売(広範囲に対して販売していない)
・海外消費者(※輸出酒類卸売業免許が必要)
・単発的な販売

「通信販売酒類小売業免許」で販売できる酒類

・国産酒類で、3,000kl(年間)未満の製造・販売量
・輸入酒類

「通信販売酒類小売業免許」の取得方法

1.蔵元からの合意書、証明書の提出
2.管轄の税務署で申請書のチェック
3.申請書類一式の提出 登録免許税3万円納付
4.審査
5.免許取得 ※所要期間:数か月間

参照)税務署 通信販売酒類小売業免許申請の手引き

医薬品

インターネットで一部の販売が可能になった医薬品ですが、ネットショップ販売には様々な規制、ルールがあります。

基本的には実店舗で既に薬品の販売を許可された薬局があり、専門家が販売することが義務付けられています。

【基本的なルール】
① 一般用医薬品の販売は、薬局・薬店の許可を取得した有形の店舗が行う。
② 一般用医薬品の販売は注文を受けた薬局・薬店で必要な資質・知識を持った専門家が行う。

医薬品のネットショップ販売について詳しくは下記の資料を参照ください。
参照)一般用医薬品のインターネット販売について 厚生労働省 医薬食品局

医療機器

医薬品と並んでネットショップ販売で気を付けなくてはいけないのが医療機器です。
販売する商品が「特定保守管理医療機器」にあたる場合は管轄の保健所(福祉局等)への申請、届出が必要となります。

届け出が必要な「特定保守管理医療機器」
・家庭用マッサージ器
・家庭用電位治療器
・コンタクトレンズ、カラーコンタクトレンズ
・自己血糖測定器
・補聴器

※詳しくは管轄の保健所、保健局に問い合わせしましょう。
参照)東京都 届出等が必要となる医療機器の販売事例

ペット関連品

ペットの販売、貸出、展示、訓練、譲受飼養を営利目的で行う等の場合は管轄の都道府県に届け出をし、研修を受講する義務があります。

また、犬猫用のペットフードの輸入、製造業者は管轄の農林水産省地方農政局等に届け出が必要になります。同時に製造、販売したペットフードの帳簿の記載、保存も義務づけられています。

ペットフード 安全

環境省自然環境局 ペットフード安全法の概要 より
参照)動物の愛護のと適切な管理
参照)ペットフードの安全確保のために

輸入品

ネットショップを開業するにあたり、輸入品販売に際して特別な許可申請は不要です。但し、上記に記載した通り、輸入製品でも商品により販売の許可が必要なものがありますので、確認しましょう。

また輸入が禁止されているものがあります。違反すると関税法等で罰せられます。
参照)税関 輸入・輸出の規制について

輸入に関する細かな確認事項については、下記の相談窓口を利用するとよいでしょう。

1.ジェトロ(日本貿易復興機構)
輸出、海外展開の支援、調査、分析、ネットワーク構築等を支援。

2.mipro(ミプロ)対日貿易投資交流促進協会
輸入ビジネス、貿易、起業相談などの情報提供、支援

3.税関
参照)mipro 輸入した商品をネットショップで販売する場合の注意点を教えてください
参照)小口輸入に関するQ&A

STEP2:ネットショップの開業届を税務署に提出する

ネットショップの公開前に忘れずに提出しなければいけない書類が、個人事業主の開業届です。すでに個人事業主としてお店を運営している方や、法人登録済みの方は必要ありません。

ネットショップ開業をして初めて事業収入にを得る場合は、個人事業主として管轄の税務署に開業届を提出する必要があります。

開業届の書き方

開業届は国税庁のホームページからダウンロードすることが出来ます。

開業届

国税庁「個人事業の開業届出・廃業届出等手続き

記入のポイント

① 屋号はネットショップの名前、個人事業主の事業名称等、決まっていたら記入します。決まっていない場合は空欄で提出することもできます。確定申告の際、申告書に記入することで申請、変更が可能です。

屋号にはアルファベット、数字を使うことも可能です。屋号を見てどんな商品が売っているか想像できると覚えてもらいやすくなるでしょう。

②「開業日」はネットショップの開業日、準備を開始した日付等、切りのいい日を選んで記入できます。開業届は開業してから1か月以内に提出することになっていますが、遅れて提出しても問題はありません。

ただし、開業届を提出しないと確定申告の際、青色申告の控除等、受けられなくなりますので、忘れずに開業届を提出しましょう。

③「青色申告承認申請書」の届け出も同時に行いましょう。確定申告の際、青色申告をすることができ、控除を受けることが出来ます。

④「事業内容」はインターネット販売等、広く定義をしておくと、販売品の変更、追加や事業が拡大しても対応できます。販売以外のビジネスがある場合は、全て記入しておきましょう。

⑤「専従者」は家族の中で仕事を専従で手伝える人がいる場合は記入します。支払った給与が節税に繋がります。

開業届の提出方法

記入が完了したら自宅がある管轄の税務署に書類を送付します。

提出時の注意点として、開業届はコピーを取り、2通を準備します。2通とも税務署に郵送し、1通は返信してもらえるように返信封筒を同封しておきましょう。税務署の受付印がある書類は保管しておくと、事業活動の証明が必要な際などに役に立ちます。

開業届のメリット

開業届のメリットは「青色申告」の申請ができることです。確定申告の際、白色申告ではなく、青色申告で申請することにより、65万円の青色申告控除を受けることが出来ます。

また、屋号で銀行口座の開設ができます。個人事業主として、口座が持てることにより、クレジットカードの発行を受けることができます。

STEP3:ネットショップに必須の掲載事項があるかチェック

ネットショップの法律規定

商品販売の許可申請が整い、開業の届出書の送付が完了したら、いよいよネットショップ公開に向けて、最終チェック段階に入ります。

ネットショップ開業で忘れてはいけないのは、ネットショップに表記しなくてはいけない「特定商取引法に基づく表示」「プライバシーポリシー(個人情報保護方針)」「利用規約」の準備です。

特定商取引法に基づく表示

ネットショップで商品を販売する場合、特定商取引法の通信販売にあたるため、「特定商取引法に基づく表示」の掲載が必要になります。

特定商取引法とは、事業者による違法・悪質な勧誘行為などを防止するための法律。ネットショップではすべてのページに「特定商取引法に基づく表示」の事項が記載されたページのリンクをはることが義務付けられています

販売に対するトラブルを防ぐためにも、開業前に記載必要項目について確認し、ガイドラインを作成しておきましょう。

1.販売価格
2.送料
3.販売価格・送料等以外に負担すべき内容及び金銭
4.代金の支払時期
5.代金の支払方法
6.商品の引渡時期
7.返品特約に関する事項
8.事業者の氏名又は名称、電話番号、住所
9.申し込み有効期限があるときは申込期限
10.商品に隠れた瑕疵がある場合の販売業者の責任に関する特約
11.数量制限などの販売方法の制限

料金

料金に関する必要な記載事項には「販売価格」はもちろん、「代金の支払い方法・時期」「送料など商品代金以外に発生する料金」があります。

送料は「全国一律〇〇円」「最低送料(東京)〜最高送料(沖縄)」など、地域や購入額によって異なる場合は条件などの詳細を明記してください。

販売事業者名

販売事業者名は、個人事業主の場合は「戸籍上の氏名」を、会社の場合は「正式な社名」を記載する必要があります。法人の場合「通称名」「屋号」「サイト名」の記載はNGです。

住所や電話番号

住所は「東京都新宿区」など曖昧なもの、電話番号は「フリーダイヤルのみ」の表記は禁止されています。必ず、所在地がわかる住所、利用中の電話場番号を記載してください。

そのほかの事項については以下の経済産業省のページを参考にしてください。

参照)経済産業省「通信販売における返品特約の表示についてのガイドライン」

プライバシーポリシー(個人情報保護方針)

個人情報保護法により、データベース等に記録された個人情報について、その利用目的、取扱い方法をユーザーに明示しなければなりません。

個人情報の取扱いに対するトラブルを未然に防ぐために必ず記載しましょう。記載することにより、お客様に不安を与えず、個人情報の取扱いに対してのリスクを注意喚起することができます。

プライバシーポリシーに必要な記載項目

・情報の管理について
・利用目的について
・第三者への開示、提供について

これらについては以下を参考に記載するようにしましょう。
参照)個人情報保護法の概要と個人情報の安全な管理

利用規約

利用規約はネットショップを運営するうえで、お客様との契約書にあたるものです。
利用者とのトラブルになった際に、利用規約があることで、その規約に基づき判断をすることができます。

利用規約を作成する際は懸念されるリスクを挙げ、それに対してリスクマネージメントができるように作成することが重要です。

最終的には弁護士に法の面からのアドバイスをもらい、抜け漏れがない利用規約を作成するようにしましょう。

ネットショップの開業手続きまとめ

以上、ネットショップを開業するための手続きを解説しました。手軽に始められそうなネットショップですが、必要な許可や申請、規約文の作成など準備は多岐に渡ります。安心してネットショップの運営ができるように、必要な書類の準備、提出は忘れずに行いましょう。

ネットショップを開業するための手続きは以下です。

STEP1:許可申請・資格の手続きが必要な商品を確認する
STEP2:税務署に開業届けを提出する
STEP3:ネットショップに必須の掲載事項があるかチェックする

ネットショップとリアル店舗では運営方法も売上を作る施策も異なります。初めてネットショップに挑戦する方は以下の記事もご参考ください。

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