- 更新日 2023.09.15
サービスサイトとは?コーポレートサイトとの違い・役割・使い分けのポイントを解説!
商品やサービスのアピールに特化した「サービスサイト」を作ることになったが、何の知識もなくて困っている方が多いのではないでしょうか。
・サービスサイトの目的やメリットは?
・コーポレートサイトとはなにが違う?
・サービスサイト制作の費用相場は?
最後までご覧いただければ、自社でもサービスサイトを制作・運営すべきなのか?どんなサービスサイトを作るべきかが判断できます。
※現在、サービスサイトの外注を考えている方は、Web幹事にご相談ください。予算や目的から最適な制作会社を選定させていただきます。相談料などは一切かかりません。
サービスサイトとは?
画像出典:楽楽精算
サービスサイトとは、自社商品・サービスのアピール・紹介・情報提供に特化したWebサイトのことです。近年では、販売も含めたサービスの提供をオンラインのみで完結できる場合も。
たとえば、ITサービスを提供する株式会社ラクスは「楽楽精算」をはじめとした自社ツールのサービスサイトを、それぞれ個別に運営しています。
サービスサイトの目的・役割
自社商品・サービスのアピールに特化したサービスサイトは、サイト訪問者に購入・問い合わせ(コンバージョン)へのアクションを起こしてもらうことが目的であり、CVが最終的なゴール。当然、ターゲットとなるのは、自社商材を購入・利用する可能性がある見込み顧客、およびリピートの可能性がある既存顧客です。
それでは、ターゲットにアクションを起こしてもらうにはどうすべきか?
・幅広いターゲットに自社商材を認知してもらう
・自社商材に興味・関心を持ってもらう
・購入・利用することで得られるメリット・解決できる課題を理解してもらう
これらの要素を満たし、集客したターゲットを購入・問い合わせに導くという目的・ゴールを達成することこそが、サービスサイトの役割だといえるでしょう。
サービスサイトとコーポレートサイトの違い
サービスサイト |
コーポレートサイト |
|
目的 |
商材のコンバージョン 集客 |
利害を共有する人々との 関係性強化、ブランディング 採用活動 |
ターゲット |
見込み顧客、既存顧客 |
ステークホルダー |
必要な要素 |
商材紹介、導入事例、ニュース、価格表 問い合わせフォーム 会社概要など |
企業情報、事業内容、IR情報 採用情報、ニュース 問い合わせフォームなど |
運営主体 |
マーケティング部、営業部 |
広報部、人事部、総務部など |
従来、自社商材のアピールは、コーポレートサイトが担うことが一般的でした。しかし、近年コーポレートサイトとサービスサイトを分離し、独立運営するパターンが急増しています。たとえば、上述したラクス社は、サービスサイトとは独立したコーポレートサイトを運営しています。
画像出典:株式会社ラクス
サービスサイトを独立運営する動きが加速している背景には、インターネット・Webマーケティングの普及によって、顧客の購買行動が変化したことが挙げられます。商品・サービスの購買に先駆けた情報収集の手段として、真っ先にWebサイトが活用されるようになったのです。
こうした購買行動の変化に対応し、より分かりやすい形で商品・サービス情報をターゲットに提供できることが、サービスサイトを独立運営する最大のメリット。
異なる特徴を持つコーポレートサイトから分離することで、サービスサイトのターゲットに最適化された運営が可能になるからです。
サイトの目的の違い
コーポレートサイトの主な目的は、企業情報を幅広く発信することでサイト訪問者の信頼感を高め、消費者・株主・取引先との関係性強化、ブランド価値の向上、求職者の採用などに役立てていくこと。
事業内容や商品・サービスの紹介もコーポレートサイトの要素ではありますが、あくまでも企業情報のひとつとして扱われます。
対するサービスサイトは、商品・サービスのコンバージョンが目的。あらゆる企業情報を発信するコーポレートサイトに対し、サービスサイトでは商品・サービスに特化した情報を発信する点が大きく異なります。
ターゲットの違い
コーポレートサイトのターゲットは、自社と直接的・間接的な利害関係を共有するステークホルダーです。具体的には、従業員・株主・消費者・取引先企業・地域社会・行政機関など。会社情報、理念・ミッションからIR情報、採用情報、地域社会への取り組みまで、コーポレートサイトにあらゆる企業情報・コンテンツが網羅されるのはこのためです。
一方、商材を購入・利用する可能性がある見込み顧客、およびリピートの可能性がある既存顧客がサービスサイトのターゲット。
集客したターゲットの興味・関心を高めて、コンバージョンに導くのが役割であり、商品・サービスを深く掘り下げたコンテンツ、ターゲットをアクションへ誘導するコンテンツなど、コーポレートサイトとは異なるコンテンツが求められます。
サイト運営の違い
コーポレートサイトは、運営するにあたって、広報・人事・総務をはじめとした幅広い部署のコンセンサス(合意)を得る必要があります。企業によって運営主体は異なりますが、企業カラーが重視されるコーポレートサイトの運用は、更新・修正含めて慎重になる傾向があるといえるでしょう。
一方、商品・サービスのアピールに特化したサービスサイトは、マーケティング・営業部が中心になって運用されるケースがほとんど。営業成績をもとにした戦略を素早く反映させるため、スピーディーな運営が求められるのもサービスサイトの特徴です。
サービスサイトの開設がおすすめのケース
サービスサイトは、コーポレートサイトから分離することで専門性が高まる反面、情報量が減る可能性もあるため、SEOの観点ではサービスサイトが有利とも不利ともいえません。また、コーポレートサイトと同時に運営するには手間もコストもかかります。
そのため、サービスサイトの独立運営がおすすめできるケースは以下です。
・商品・サービスのイメージがコーポレートカラーと合わない
・サービスサイトのターゲットが明確に異なる
多角的に事業展開する企業の場合、自社のコーポレートカラーのとは異なるイメージの商材を扱うケースが少なくありません。こうしたケースでは、商材のイメージを活かし、ブランド力を高めていくためにも、独立したサービスサイト運営がおすすめできます。
たとえば、ハウスクリーニング・掃除用具のイメージが強い株式会社ダスキンは、以下のようにフードサービス事業として全国展開する「ミスタードーナツ」のサービスサイトを運営しています。
株式会社ダスキンのコーポレートサイト
画像出典:株式会社ダスキン
「ミスタードーナツ」サービスサイト
画像出典:ミスタードーナツ
コーポレートサイトでは、フードサービスも事業領域であることを明記する一方、普段ミスタードーナツを利用する方が、ダスキンをイメージすることはほとんどありません。ブランドイメージの定着に成功しているサービスサイトの事例だといえます。
サービスサイトに必要なコンテンツとは?
コーポレートサイトと目的・ターゲットの異なるサービスサイトは、必要とされるコンテンツも大きく異なります。商品・サービスによっても内容は異なりますが、本記事では「楽楽精算」を例に、サービスサイトに必要なコンテンツを紹介していきます。
商品・サービス紹介
サービスサイトの肝ともいえる「商品・サービス紹介」コンテンツです。「どんな製品なのか」をユーザーが容易に判断できるファーストビュー(最初に表示される画面範囲)、知りたいこと、問い合わせ・申し込みにスムーズにアクセスできる動線設計が重要。
「楽楽精算」のトップページでは、「楽楽精算とは〜〜〜です」とサービス内容を簡潔に説明しています。そして、アワード受賞歴、導入実績をアピールしながらユーザーの信頼感・安心感を高め、サービス概要を説明しながら問い合わせ・無料トライアルへ誘導しています。
サイト上部には固定タイプのメニューを備え、機能や料金、導入事例へのアクセスもスムーズ。マウスオーバーでプルダウンメニューも表示されます。
商品・サービスのコンセプト
サイトに訪問した見込み顧客に共感を持ってもらう、既存顧客にエンゲージメント(愛着・思い入れ)を感じてもらうのに有効なコンテンツが「商品・サービスのコンセプト」です。
「楽楽精算」のサービスサイトでは、「もっとお客様を楽にしたい」という開発者の想いをインタビュー形式で掲載。開発に過程でいかに顧客の声を取り入れていくか?顧客満足度No.1を獲得する、楽楽精算の秘密が明らかにされています。
導入事例・実績
どのような企業・個人が導入しているのか?どのように活用されているのか?それによって自分・自社の課題が解決できるのか?などは、商品・サービスの導入を検討している方の重大な関心事。
こうした疑問を解消するのに有効なコンテンツが「導入・活用事例・ケーススタディ」です。
「楽楽精算」のサービスサイトでは、導入企業のインタビュー・評判にもとづく、膨大な導入事例を掲載。「評判・選ばれる理由」「経理がテレワークを実施する方法とは?」など、導入事例の分析結果にもとづいた導入ポイント、活用事例も紹介されています。
どのくらいの企業・個人が導入しているのか?商品・サービスの評判・実績を端的に表す「導入実績」も、サービスサイトに欠かせないコンテンツ。同種の商品・サービスを比較する際に、重要な選定ポイントにもなるからです。
「楽楽精算」のサービスサイトでは、さりげなく導入実績をアピールしています。
ニュース・ブログ
見込み顧客・既存顧客へ最新情報を提供する意味でも「ニュース・ブログ」コンテンツは重要。
サービスサイトとは別にオウンドメディアを立ち上げ、幅広く見込み顧客獲得を狙った戦略を実行する企業も少なくありません。「楽楽精算」のサービスサイトでは、トップページに「ニュース」「セミナー」情報が掲載されています。
料金表
商品・サービスの導入予算を検討するうえで「料金表」は欠かせないコンテンツ。オープン価格を採用する場合や、導入スタイルに応じて価格が変動する場合は、モデルケースをもとにした価格シュミレーションを掲載するケースもあります。
「楽楽精算」のサービスサイトでは、基本価格を明快に表示するとともに、フォームを活用した「料金シミュレーション」コンテンツも用意されています。
見積もり・問い合わせフォーム
商品・サービスの情報を提供するだけでは、サービスサイトの目的である「コンバージョン」を達成できません。つまり、コンバージョンである「見積もり・問い合わせフォーム、ホワイトペーパーダウンロード」などのリンク、ボタンなどはサービスサイトに欠かせない要素。
「楽楽精算」のサービスサイトでは、要所に問い合わせボタンが設置されているほか、どのコンテンツからでもアクセスできるよう、固定メニューにもボタンが設置されています。入力の途中で離脱されにくいよう、シンプルなフォームを活用しているのもポイントです。
会社情報・個人情報保護方針・サイトマップ
サービスサイトで意外に見落としがちなコンテンツが「会社情報・個人情報保護方針・サイトマップ」です。特にBtoB対象であれば、会社情報へのアクセスは重要。導入に際して「どのような企業が開発・提供しているのか?」は、信頼性を担保するために重要な要素となり得るからです。
以上のような項目をサービスサイトにて適材適所、配置して作る必要があります。初心者では見極めが難しいため、サービスサイトの依頼を考えている方はプロへの依頼を検討してください。
どの制作会社が自社に合うかは、相談無料のWeb幹事にお問い合わせでください。
サービスサイトを作る費用・相場
相場は10万円〜300万円以上
目的 |
初期費用 |
運用費用 |
制作期間 |
簡単な紹介のみで 費用を抑えて作りたい |
10~50万円 |
1万円/月以下 |
2週間〜2ヶ月 |
パンフレット代わりとして サービスをしっかり説明したい |
50~100万円 |
1万円/月以下 |
1ヶ月〜3ヶ月 |
デザインにこだわって ブランディングしたい |
100~300万円 |
1万円〜10万円 |
2ヶ月〜4ヶ月 |
Webをメインに集客を行いたい 本格的にブランディングを行いたい |
300万円以上 |
10万円〜30万円 |
4ヶ月〜 |
サービスサイトの制作費用は、基本的にコーポレートサイトと同等だと考えておけば間違いありません。コンテンツが異なるとはいえ、会社を紹介するのか?商品・サービスを紹介するのかが、両者の違いだからです。
ただし、「ニュース・ブログ」の項目でも解説したように、サービスサイト内にブログを設置する、オウンドメディアで集客戦略を実行するなどのケースでは、コーポレートサイトよりも制作費用が高額になる場合もあります。
料金の詳しい内訳はコーポレートサイトの記事が参考になりますので、ご覧ください。
関連記事:コーポレートサイトの費用と料金相場を徹底解説!【相場早見表・事例あり】
サービスサイト まとめ
本記事では、Webマーケティングを展開するうえでますます重要性が高まる反面、意外と知らないサービスサイトの詳細を解説していきました。最後にポイントをおさらいしておきましょう。
・サービスサイトとは商材・サービスのアピールに特化したWebサイト
・目的は自社商材のコンバージョン
・ターゲットは見込み顧客、リピートの可能性のある既存顧客
・コーポレートサイトとは目的・ターゲットが異なる
・そのため、サービスサイトならではのコンテンツが必要
顧客の購買行動が変化した現代では、いかにサービスサイトを活用していくかが集客のポイント。しかし、すべての商材、すべての企業・店舗にサービスサイトが必要だというわけでもありません。サービスサイトの特徴、メリット・デメリットをしっかり把握し、自社に最適なWebマーケティング戦略を策定していくことが重要です。
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コンサルタントのご紹介
岩田
Web制作会社を設立し、
3年間で上場企業を含む50社以上制作に携わらせていただきました。
様々なお客様のWeb制作を実際に行ってきましたので、
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ご相談はもちろん無料。紹介された会社に必ず発注する必要はありません。
Q. サービスサイトとは何ですか?
サービスサイトとは「自社商品のアピール」「自社サービスの紹介・情報提供」に特化したWebサイトのことです。
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この記事を書いた人

梓澤 昌敏
専門分野: 音楽・映像制作、オウンドメディア、ビジネス
音楽・映像制作の現場を経て、スタジオ構築側の業界へ。マネージャー・コンサルタントとして制作現場の構築に携わる一方、自社オウンドメディアの立ち上げを含むマーケティングも担当してきました。現在アメリカ在住。作曲を含む音楽制作も提供しています。
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