- 更新日 2024.02.27
URL【2024年最新版】
「Uniform Resource Locator」の略で、インターネット上の特定のファイルの場所を指定する。ファイルの場所を指定するだけでなく、処理の手順を指定する使い方もある。
URLに関して制作会社とのよくあるやり取り
「下記URLをクリックして、どのような内容が表示されるか詳しく教えてください!」
「新規で作成したページのアドレスを一式記載しましたので、内容ご確認ください!」
「ホームページ用のドメインを新しく用意してください!」
URL、アドレス、ドメイン...これらは制作会社とのやり取りでよく出てくる言葉です。
似たような意味のように思え、違いが分からずなんとなくで回答したら、相手が求めていた内容と違った...といった経験は無いでしょうか。
URL、アドレス、ドメインの言葉の違いが分かるようになろう!
具体的な違いとしては、それぞれの言葉が指す範囲が異なります。
URL > アドレス >>> ドメイン
それぞれが指す範囲としては、上記のようなイメージを持っていただければ理解しやすいです。
URL
URLとは「Uniform Resource Locator」を省略したものです。
インターネット上の特定のhtmlファイル、テキストファイル、画像ファイルなどの場所を指定します。
ファイルの場所を指定するだけでなく、処理の手順を指定する使い方もあります。
例としては、
- https://web-kanji.com/
- https://web-kanji.com/home/index.html (※ こちらは例で、Web幹事上には実在しないURLです)
- https://web-kanji.com/search/hokkaido
- https://web-kanji.com/companies?areaTagPaths%5B%5D=hokkaido&featureTagIds%5B%5D=11
上記のような形式のものはいずれもURLであると理解して問題ありません。
アドレス
URLが指定する対象がファイルなど具体的なものの場合は、そのファイルが配置されている場所を指定する内容になることから、URLはインターネット上の「住所」として例えられることがあり、結果、URLが「アドレス」と呼ばれることがあります。
但し、URLは必ずしも具体的な特定のファイルの場所を指す場合だけではありません。URLをアドレスという言葉で表した場合、相手によっては違和感や誤解を与えてしまう可能性があります。
例としては、
- https://web-kanji.com/
- https://web-kanji.com/home/index.html (※ こちらは例で、Web幹事上には実在しないURLです)
といった風に、トップのディレクトリの場所や拡張子付きの具体的なファイル名でURLが終わっている場合は、URLをアドレスと呼んでも大きな問題は無いと思いますが、
https://web-kanji.com/search/hokkaido
といった形式のURLに関しては、相手によっては(特に制作会社側は)これをアドレスと呼ぶことに違和感を感じることがあるでしょう。
また、
https://web-kanji.com/companies?areaTagPaths%5B%5D=hokkaido&featureTagIds%5B%5D=11
といった、URLの最後に長い文字列が付いている形式のものは、これを制作会社側がアドレスと呼ぶことは少ないでしょう。
ドメイン
URLとアドレスとの比較に対して、URL、アドレスとドメインとの違いは明確です。ドメインとは、URL、アドレスを構成する一要素です。
https://web-kanji.com/
「web-kanji.com」部分が、ドメインになります。
ここまでのまとめ
- URLは、インターネット上の特定のファイルの場所や、処理手順を指定するもの
- アドレスは、URLの中の一部の形式を指すのには問題ない
- ドメインは、URL、アドレスを構成する要素のひとつ
Web幹事(https://web-kanji.com/)を例にすると、URL、アドレス、ドメインは下記のようになります。
例 |
URL |
アドレス |
ドメイン |
https://web-kanji.com/ |
◯ |
◯ |
× |
https://web-kanji.com/home/index.html |
◯ |
◯ |
× |
https://web-kanji.com/search/hokkaido |
◯ |
△ |
× |
https://web-kanji.com/companies |
◯ |
× |
× |
web-kanji.com |
× |
× |
◯ |
URLの構成要素について一段階詳しく知る
URL、アドレス、ドメインの違いを理解するために、URLの構成要素のうち、プロトコル、ドメイン、ディレクトリの3つに関して詳しく見てみましょう。
プロトコル
「プロトコル」は、一般的な意味としてはやりとりに関する取り決め、ルールのことを指します。
インターネット上のホームページを表示させる際のURLの場合、プロトコルはURLの先頭に出てくるhttp、httpsの部分を指します。
人間同士が会話する際にも日本語であったり英語であったり、お互いが何語を話しているかという前提があって会話が成り立つように、コンピュータ同士の会話(通信)においても、どのプロトコルでのやり取りなのか、が重要な情報になります。
ホームページを閲覧しているユーザーのコンピューターからhttp、httpsから始まるURLが入力されることによって、ホームページのデータが存在するサーバーコンピューター側は、ホームページをするやり取りが行われるのだな、ということを理解します。
ドメイン
「ドメイン」は、インターネット上で閲覧したいホームページが存在するネットワーク(場所)を特定するための文字列のことを指します。
ホームページを表示する際のURLでは「http://」や「https://」の後ろにドメインが来ますが、これは、「http」や「https」というプロトコルを用い、ドメインで指定した場所のコンピューターと通信を行う、ということを意味します。
Web幹事のURLの場合は、https://web-kanji.com の「web-kanji.com」の部分がドメインです。
ディレクトリ
URLにおける「ディレクトリ」は、ドメインの後ろに「/」(スラッシュ)区切りで書かれている部分を指します。
Web幹事の場合は例えば、
会社一覧ページを表示するために
https://web-kanji.com/companies
というディレクトリの指定を含んだURLが存在し、
さらに、会社を地域別に絞り込むページを表示するために
https://web-kanji.com/companies/areas
というディレクトリの指定を含んだURLが存在します。
お使いのパソコンでも、フォルダを作ってファイルを管理されていたりすると思います。
URLにおけるディレクトリは、パソコンでのフォルダと同じようなものだという例で説明されることがありますが、その理解でも大きな問題はありません。
但し、ディレクトリはホームページのデータが存在するサーバーコンピューター上に具体的に存在する「フォルダ」のようなものを指しているわけでは必ずしもありません。
URLにおけるディレクトリの役割としては、ホームページ内の特定のページを表示するための手順を順序立てて指定して、それをサーバーコンピューター側に伝えるためのもの、という形で捉えるほうがURLとアドレスの違いの理解に繋がります。
ここまでのまとめ
- プロトコルは、URLの用途を指定することができる
- ドメインは、ホームページが存在する場所を指定することができる
- ディレクトリは、ホームページ内の特定のページを表示するための処理の手順を指定する
URLがホームページを表示する際に果たす役割を理解しよう!
URLには、ホームページを表示するための通信手段、通信先の場所、手順の情報が含まれている、ということはイメージを持っていただけたかと思います。
次に、「ホームページを表示するための手順」の部分を一段階詳しく説明します。
ファイルの場所をURLで直接指定してホームページを表示する
例えば
https://web-kanji.com/home/index.html
(※ 上記は例で、Web幹事上には実在しないURLです)
といった風に、URLの一番最後に拡張子の付いたファイル名が来ているURLをご覧になったことはないでしょうか?
これは、Web幹事のドメインの下にあるhomeというディレクトリ(この例の場合は実際にフォルダが存在することを想定)の中に存在するindex.htmlというファイルの内容を表示せよ、という手順を示すものです。
こういった形で、具体的なファイルの場所を指定することで、そのファイルに書かれている内容を表示したり、書かれているプログラムの内容を実行させることができるので、URLは住所に例えられることがあり、アドレスと呼ばれることの理由です。
手順をURLで伝えてホームページを表示する
但し、こういった風に特定のファイルの場所を指定する形は、ホームページを表示させる際のURLの利用方法のあくまでひとつです。
例えば、CMSなどを利用して複雑な構造、機能を持たせる形でホームページが作られている場合、あるページを表示させるのには特定のファイルひとつの指定だけでは完結しません。
この場合は、複数のプログラム処理や複数のファイルがホームページの表示に関わってきます。
例えば、
https://web-kanji.com/search/hokkaido
というURLは、Web幹事上で北海道の地域に属する制作会社の一覧ページを表示するURLです。
但し、この場合は表示される内容を含んだ「hokkaido」という具体的なファイルがある訳ではありません。
この形では、
/companies 制作会社の一覧内容を表示せよ
→ /areas 制作会社の一覧内容の中でも、地域で分類された一覧内容を表示せよ
→ /hokkaido 地域で分類された一覧内容の中でも、北海道に限定した一覧内容を表示せよ
といった風に、ホームページを閲覧している側の都度の要望に応じた処理の手順を、URLを利用してサーバーコンピューターに伝えています。
こういったURLの使い方では、固定された内容や具体的なファイル内容の単純な表示/実行の手順の伝達ではなく、都度そのときどきの状態に合わせた表示を行うための手順の伝達を行うことができます。
URLパラメータを利用して、手順に情報を追加する
ホームページを閲覧して居る際に、「?」や「&」が含まれたやたら長い文字列がURLのお尻に付いているのをご覧になったことはないでしょうか?
例えばWeb幹事上で、
https://web-kanji.com/companies?areaTagPaths%5B%5D=hokkaido&featureTagIds%5B%5D=11
といったURLがあります。「?」以降は、URLパラメータと呼ばれるもので、ホームページを表示する手順に、条件など追加情報を持たせたいときに利用されます。
上記の例はWeb幹事上で、https://web-kanji.com/companies の部分で「制作会社の一覧内容を表示せよ」という手順を伝え、URLパラメータで、「地域が「北海道」に分類されていて、特徴が「Webマーケティングに強い」に分類されているもの」という条件を付け加えています。
まとめ
- URL、アドレス、ドメインの違いは、それぞれが指す範囲の違いである
- URLには、ホームページを表示させる際の通信手段、通信先の場所、手順が含まれている
- URLに含まれるホームページ表示のための手順は、単純なものも複雑なものもある
制作会社とのやり取りでのアドバイスとしては、下記のようなものが挙げられます。
CMSなどを利用しない、特定のファイルの表示や実行だけを行うシンプルな内容のホームページの制作案件の場合は、URL、アドレスという言葉が共に使われることがありえますが、どちらを使ってもお互いの認識のズレが生じる場面は少ないでしょう。
一方、CMSを採用したり一定程度以上の複雑な構成や機能を持つホームページの制作案件の場合は、URLという言葉が使われることが多くなるでしょう。
また、指している内容がアドレスではなくURLという言葉でしか表せないものがあるので、本項レベルのURLの知識があると、やり取りがスムーズになると思います。
ドメインを新たに取得する場合は事務的な段取りの話が、既にドメインをお持ちの場合はネットワークやサーバー側の既存の設定内容に関する質疑が制作会社側から挙がってくることが想定されます。
ドメインは技術的に専門性の高い内容にもなるので、自社内に担当のエンジニアが居る場合は制作会社側とのやり取りに参加して貰うのがスムーズですし、居ない場合は、制作会社側に専門的な内容は任せ、自社側で必要な段取りが何かを制作会社に詳細聞くことをおすすめします。
Q. URLとは何ですか?
URLとは「Uniform Resource Locator」の略称で、インターネット上に存在するデータ(文章や画像など)の場所を指し示す技術方式のことです。一般的にホームページページの住所(アドレス)を指し「プロトコル://ドメイン名/ディレクトリパス名/ファイル名」という形式で構成されています。
Q. URLの役割は?
URLの役割として「ファイルの場所を直接指定してホームページを表示させる」「パラメータを利用して情報を追加する」等が挙げられます。詳しくは記事をご覧ください。
この記事を書いた人
Web幹事運営事務局
ホームページ制作会社経験者を中心に構成されたWeb幹事の編集メンバーです。ホームページ制作に関する情報を、業界で培ってきたプロならではの経験とノウハウをもとに分かりやすくご紹介します。
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