- 更新日 2024.01.23
- カテゴリー Webマーケティング
BtoBのコンテンツマーケティング事例6選|メリットや実践方法も紹介【2024年4月最新版】
「コンテンツマーケティングに取り組む企業が増えているが、自社にも取り組む価値があるのだろうか?」BtoBビジネスを展開する企業のマーケティング担当者の方であれば、自社で取り組むべきかを検討するためにも、以下のような疑問を解消したいはず。
・参考になるBtoBコンテンツマーケティングの成功事例を知りたい
・BtoBコンテンツマーケティングの実践方法はどのようなものか
そこで本記事では、BtoBでのコンテンツマーケティングの参考事例や、コンテンツマーケティングの有効性・実践方法を解説!またBtoBならではの実践ポイントを紹介!
※コンテンツマーケティングを実践したいが自社だけでは難しい、優秀なコンテンツマーケティング会社に依頼したい方はWeb幹事にご相談ください。専任のアドバイザーが最適なコンテンツマーケティング会社を紹介します。
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BtoBコンテンツマーケティングの参考事例6選
Salesforceブログ
画像引用:Salesforceブログ
「Salesforceブログ」は、CRM / SFA / MAツールで知られる株式会社Salesfoece社が運営するオウンドメディアです。これからSalesforceを導入しようとしている企業担当者や、すでにSalesforceを利用している方をターゲットにしています。
トピックを「トレンド」「営業」「マーケティング」「カスタマーサービス」「中小企業」に分割し、ビジネス課題ごとのノウハウに簡単にアクセスできるよう動線が設計されています。とくにイベント情報やSalesforceの活用事例、BtoBマーケティングのノウハウなどを紹介しています。
経営・営業に役立つTips、成功事例、本国アメリカの翻訳記事など、コンテンツの内容は質・量ともに充実。オフラインイベントのレポート、ウェビナーへの登録を促すCTAを設置しているのは、BtoB取引を前提としたカスタマージャーニーがキチンと設計されていることを伺わせます。
記事の最後で、コネクテッドカスタマーの最新事情の無料ebook(電子ブック)を紹介。ユーザーの興味関心度が高い情報を提供することで、潜在顧客の育成やユーザーとの関係性の構築をしているの参考ポイントです。
経営ハッカー
画像引用:経営ハッカー
「経営ハッカー」は、クラウド会計ソフトfreeeで知られるfreee株式会社が運営するオウンドメディアです。ビジネスを立ち上げ、事業継続に奮闘する多忙な経営者や個人事業主をターゲットとしています。「freee人事労務」もリリースする同社らしく、会計、経理、人事労務、税務、確定申告、給与計算、起業、会社設立など、会計を含むバックオフィスに役立つ情報を発信しています。
中小企業の経営者、個人事業主など、経営・会計の知識に乏しい方に役立つ有用なコンテンツを発信しており、オーガニック検索による集客に成功したオウンドメディアの代表例。「導入効果シミュレーター」「導入事例」「ホワイトペーパー」など、CVへの動線もしっかり設計されています。とくにリード獲得を目的として「自社サービス紹介LPへのCTA」と「無料会員登録を促すCTA」の設置は参考になります。記事を読み終わり、ユーザーの温度が高まった段階でCTAが出てきます。
記事の続きを読むために、記事の途中で無料会員登録を促すCTAが設置されています。
また、会員登録のメリットとして、資料ダウンロードが可能になる仕組みも作っています。
リードを獲得を狙う際は、ユーザーが記事の続きを読みたいと思わせたり、サービスに興味を持ったり、ユーザーの気持ちが高まった段階でCTAを設置するのがコツです。
Money Forward Bizpedia
「Money Forward Bizpedia」は、会計・給与・経費などのMFクラウドシリーズで知られる株式会社マネーフォワードが運営するオウンドメディアです。企業で会計に携わる方や個人事業主をターゲットにしています。
コンテンツが「経理に役立つ」「ビジネスに役立つ」「DX」に分類されており、企業の経営者・経理担当者や個人事業主に向けたバックオフィス効率化に役立つ情報を発信しています。確定申告の記事が充実しており、実際の体験を一次情報として配信するなど、よりペルソナに寄り添ったコンテンツ内容であることも特徴。とくに『【実録】初めての確定申告もこれで大丈夫! e-Taxの申告手順と訂正方法』は、実際に確定申告をして、税理士のサポートを受けつつ書き上げたようです。MFクラウド公認税理士・会計士のサポートを得ながら、専門性の高い情報をわかりやすく伝えています。
サイボウズ式
画像引用:サイボウズ式
サイボウズ式は中小企業向けグループウェアを提供するサイボウズ株式会社が運営するオウンドメディアです。20〜30代のビジネスパーソンや働き方に悩んでいて何か解決策を探しているビジネスパーソンをターゲットにしています。企業の認知度アップを目的にして、仕事や働き方といった情報を発信しています。
例えば「仕事しんどいあるある」や「会社内の無駄な頑張りはどうすればやめられるのか」など、働いている人なら誰しもが感じたことがある内容を記事にして発信しています。すると、多くの人からの共感を得られる効果があり、ITに関心がないユーザーからも会社の認知を高められるのです。その結果、同メディアは2019年時点で月間平均20万PVを獲得しました。
また、『自由だから成果が出る──サイボウズ式編集長に聞く、「楽しさ重視」のメディア運営術』では、時間の生産性を最大限に上げたい方に向けて、自社プロダクトのキントーンの使用事例を紹介。メディアコンセプトとトレンド(残業・働き方等)を掛け合わせることで、ユーザーの興味を絶やさずに、自然な流れでプロダクトの訴求ができています。
Ferret
画像引用:Ferret
Ferretはマーケティング支援を行う株式会社ベーシックが運営するオウンドメディアです。実務に役立つ資料をダウンロードできる会員登録や問い合わせなどにより、会社名・氏名・メールアドレスといった見込み客の情報を獲得することを目的にしています。
マーケターのよりどころをコンセプトにSEO・SNSマーケティング・コンテンツマーケティングなどマーケターに必要な知識ノウハウの記事を発信しています。トップページでは「インフィード広告とは」「メール開封率・クリック率を向上させる方法」などのお役立ち情報が載っている記事を配置して、ユーザーが素早くアクセスできるような設計です。下にスクロールすると、ピックアップ記事やおすすめ記事、直近開始予定のイベント情報が見えます。これによって、ユーザーが記事を探す時間を短縮できて「必要な情報にすぐアクセスできて使いやすい」印象を与えられるでしょう。
同メディアはSEOに強いですが、メルマガ会員のリストマーケティングによってファンを獲得しています。会員数は約46万人で、月間PV数550万PV・UU(ユニークユーザー)数が350万UUという実績があります。
動画幹事
画像引用:動画幹事
「動画幹事」は、株式会社ユーティルが運営するWeb幹事の姉妹サイトです。ユーザーの求める制作会社を「人力」でマッチングするコンセプトを共有しつつ、動画制作の相場、仕様書の作り方、動画制作会社の選び方など、動画制作を検討する方に特化したノウハウを提供しています。
動画幹事の特徴は、とにかくユーザーファーストの良質なコンテンツを届けていること、動画制作に悩みを抱える多くの方の目に留まるようコンテンツSEOにも注力していること。現在公開されている250を超える記事の9割が検索10位以内という結果を残しています。システム開発に特化した姉妹サイト「システム幹事」を含め、ペルソナごとにメディアを使い分ける好例でもあります。
他のコンテンツマーケティングの事例を見たい方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:【現役マーケターが厳選】本当に参考になるコンテンツマーケティングの成功事例【2022年版】
BtoBビジネスでのコンテンツマーケティングの有効性
事例を見ただけでは、実際にコンテンツマーケティングがBtoBビジネスでも有効か分からない方もいるでしょう。有効性を理解するには、コンテンツマーケティングの起源や基本的な流れを把握することが先決です。
そもそもコンテンツマーケティングとは、潜在層も含めたユーザーに価値あるコンテンツを届け、興味・エンゲージメント(愛着心・忠誠心)を高めつつ、最終的に自社のファンになってもらうマーケティングアプローチのこと。一見、BtoCに有効なアプローチだと思えますが、BtoBビジネスにこそコンテンツマーケティングは有効です。
一例として、アメリカのメディア「Content Marketing Institute」が調査・公表している2022年の調査結果を紹介しておきましょう。
画像引用:B2B CONTENT MARKETING Benchmark, Budget, And Trend
アメリカにおける調査結果ではあるものの、コンテンツマーケティングに取り組むBtoC企業が全体の70%であるのに対し、BtoB企業の割合は79%におよんでいるのがわかります。BtoCビジネス以上に、BtoBコンテンツマーケティングが有効であることを証明する数字だといえます。
コンテンツマーケティングの起源は実はBtoBビジネス
コンテンツマーケティングという概念は古くからあります。具体的な起源は、アメリカの農機具メーカー「John Deere社」が1895年に創刊し、現在でもWebメディアとして運営されている「The Furrow」という雑誌だといわれています。雑誌という形で刊行された当時の「The Furrow」は、生産農家というビジネスを営むユーザーに、広告ではない農業のノウハウを提供するという意味で画期的でした。つまり、コンテンツマーケティングの起源はBtoBビジネスだといえるのです。
コンテンツマーケティングについてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:コンテンツマーケティングとは?マーケティング初心者にもわかりやすく簡単に解説!
潜在的な顧客から積極的に見つけてもらう「プル型マーケティング」
潜在層も含めたユーザーに価値あるコンテンツを届け、興味・エンゲージメントを高めつつ、最終的に自社のファンになってもらうのが、コンテンツマーケティングのアプローチ方法です。マスメディアを活用した広告のような一方的に情報を提供する(プッシュ型)アプローチとは異なり、コンテンツマーケティングの本質は、有益な情報を提供して潜在的な顧客から積極的に自社を見つけてもらう「プル型マーケティング」です。
コンテンツマーケティングの流れ
潜在層へのアプローチから優良顧客化まで、コンテンツマーケティングの流れはプッシュ型とは大きく異なります。
コンテンツマーケティングのステップ |
概要 |
1.認知 |
ユーザーの「知りたい」に寄り添った コンテンツ(情報)を発信 |
2.興味 |
課題を解決するために自社商品・サービスが どのよう役立つのかを発信 |
3.検討 |
自社商品・サービスへの興味が高まったユーザーに 購入を検討してもらう |
4.購入・顧客化 |
検討中のターゲットユーザーを後押しして 購入・顧客化へ誘導する |
5.リピート・エンゲージメント |
ユーザーのエンゲージメントを高め、 リピート購入・優良顧客化する |
6.拡散 |
優良顧客となったユーザーに 自社商品・サービスを拡散してもらう |
「1.認知」では、ユーザー自身も気付いていなかった潜在ニーズを喚起させることにつながります。「2.興味」では、ユーザーニーズに寄り添ったコンテンツを適切に届けられるように優良コンテンツを適切に配置して、ユーザー自ら商品・サービスへの興味を高めてもらうことに作用します。
「3.検討」では、無料でダウンロードできるホワイトペーパーを提供したり、メルマガ登録してもらいます。定期的に配信するメルマガで、検討材料となる有益コンテンツを提供していくのです。「4.購入・顧客化」では、導入事例や他社との比較表を提供して、購入の後押しをして決断を促します。展示会・セミナーなどのオフラインイベントを活用する場合もあります。
「5.リピート・エンゲージメント」では、高品質なサポートを継続提供したり、クロスセル(別の商品、または関連商品を提案)やアップセル(より上位の商品を提案)も行うこともあります。「6.拡散」では、ユーザーのSNSによる大きな拡散効果も期待するものです。
関連記事:クロスセルとは?メリット・デメリット、具体的方法を解説
関連記事:アップセルとは?クロスセルとの違いや具体的な手法を解説
コンテンツ・メディアの種類は問わない
コンテンツマーケティングというと、Webメディアを立ち上げてノウハウ記事を配信することを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、配信するコンテンツの種類、展開するメディアを限定しないのがコンテンツマーケティングの特徴。ノウハウ記事の配信は、その一部を表しているに過ぎません。
オウンドメディアを活用したオンライン展開だけでなく、展示会・セミナー・イベントなど、コンテンツマーケティングではオフラインも活用されますが、いずれの場合も起点となるのは「コンテンツ」です。主なコンテンツは以下の通り。
・ユーザーの課題を解決するノウハウ記事
・ホワイトペーパー
・導入事例・顧客の声
・動画コンテンツ
たたし、潜在的な顧客から自社を見つけてもらうのかについては、コンテンツの配置・顧客の導線などの戦略も大切ですが、なによりも重要なのは「コンテンツの質」です。顧客の興味を喚起するのもエンゲージメントを高めるのも、優良顧客化するのも、すべては質の高いコンテンツがあってこそだということを覚えておく必要があります。
BtoBコンテンツマーケティングがますます注目される理由
2000年代にアメリカで再評価されたBtoBコンテンツマーケティングへの注目は、年々増すばかり。その背景を、BtoBコンテンツマーケティングを実践するメリットともいえる効果とともに、以下から簡単に解説していきます。
企業の購買プロセスの変化
インターネットの誕生以前は、人々はテレビCMや新聞広告など、企業側から提供される情報のみで、購買を判断していました。しかし現代では、消費者自らがインターネットで情報収集をすることが筆頭手段となったことにより、人々は「実際の購入」というアクションを起こす前に「何を購入するか」を決めておくようになりました。当然、人々の意識の変化は「企業の購買プロセスの変化」となって表れます。つまり、あなたの企業が営業をかけた時点で、すでに顧客は他社製品の購入を前向きに考えている可能性があるのです。
一方、BtoBコンテンツマーケティングを展開していれば、他社商品・サービス検討中の顧客であってもあなたの商品・サービスに興味を持ってくれるかもしれません。質の高いホワイトペーパー、具体的な利用をイメージできる導入事例などがあれば、競合を出し抜いて自社商品・サービスを選んでもらうことも可能でしょう。
スペシャリストとしての信頼感を得られる
顧客の課題に寄り添った情報を発信していくコンテンツマーケティングは、潜在顧客のエンゲージメントを高めるのに有効です。課題解決につながるヒントを発信情報によって得られた顧客は、あなたの企業に対する信頼感も高めてくれるため、商談をスムーズに進める手助けになるのです。
企業間の信頼が重要となるBtoBビジネスでこそ、顧客の興味・エンゲージメントを高めるコンテンツマーケティングが有利に働くのです。エンゲージメントを高めるには、「業界で今注目の〇〇について」などとトレンド情報を盛り込むと、話題性も高まってより企業や商品に興味を抱くようになります。
顧客のリピート化・優良化
従来の飛び込み営業、テレアポといったプッシュ型営業に比べ、プル型であるBtoBマーケティングは「顧客から嫌われにくい」のも特徴。中・長期的な観点で顧客の興味・エンゲージメントを高めていくコンテンツマーケティングは、契約までの期間が長い・長期的な取引になるBtoBビジネスにうってつけです。
すでに取得している顧客のメールアドレス宛に、「既存顧客限定のキャンペーン情報」「サイトでは公開していない有料級限定情報」などを発信すると、顧客は再度商品・サービスを購入してくれることもあります。また、企業のファンになってくれることもあるのです。
BtoBコンテンツマーケティングの実践方法
それでは、BtoBコンテンツマーケティングはどのように実践していけばいいのか?まずは、「誰に(ターゲットユーザー)」「何を(コンテンツの内容)」「どのように(発信方法・メディア)」提供していくのかを設計し、計画を実践・改善していきます。
ペルソナの設定・ニーズの可視化
「誰に」「何を」提供するのかを決定するステップでやるべきは、ペルソナの設定および、ペルソナのニーズを可視化すること。ペルソナとは、ターゲットとなるユーザーを具体的なイメージまで詳細に落とし込んだ人物像のことです。
具体的な人物像であるペルソナを設定することで、どのような困りごとがあるのか、欲しいものは何かなど、潜在的なものまで含めてニーズを可視化しやすくなるからです。さらに、BtoBの場合は「役職」「決裁権」なども想定しておく必要があるでしょう。立場や権限が異なれば、知りたいこと・ニーズもまた違ってくるからです。
カスタマージャーニーマップの作成
認知から商材購入、リピート・優良顧客化(ファン化)まで、顧客がどのように考えて行動するのか。明確化したペルソナのニーズをもとに「カスタマージャーニーマップ」を作成していきます。購入の判断が個人に委ねられるBtoCと異なり、BtoBビジネスの場合は意思決定に複数人が関係することを忘れないようにしましょう。取引先となる企業の意思決定プロセス、ペルソナの役割、どのような手段で情報収集するのかなどを念頭に置きながら作成すると、コンテンツマーケティングの戦略も立てやすくなります。
コンテンツマップの作成・メディアの選定
「どのように」提供していくのかを考えていくことになります。具体的には、カスタマージャーニーマップをもとに、ペルソナの状況に応じて配信するべき適切なコンテンツを「コンテンツマップ」にまとめ、それぞれを配信していくメディア(オウンドメディアや他社運営のポータルサイトなど)を選定します。
例えば、認知の段階にあるペルソナには「悩み・課題を解決する有益なノウハウ記事」、自社商材への興味が高まったペルソナには「ホワイトペーパー」をオウンドメディアで配信。比較検討段階にあるペルソナには「セミナー」「展示会」へ誘導するなどが考えられます。
効果測定・改善
BtoBコンテンツマーケティングを実践開始してからも、定期的に「効果測定」し、継続的に戦略を「改善」していく活動が欠かせません。そのためには、目的(KGO)から逆算した定量的な中間指標(KPI)を決めておく必要があります。KPIの設定例は以下の通り。
自社商材の認知拡大 |
PV(ページビュー)、対策KWの検索順位 |
具体的な成果 |
CV(コンバージョン)、ホワイトペーパー・資料の請求、 セミナー参加など |
PV(Page View)とは、ユーザーがサイトへ訪れた総回数です。PVは市場への影響度指数となるので、ブランディングなどを目的とした間接的なオウンドメディアのKPIとして適しているでしょう。例えば、リクルートキャリアが運営している『リクナビNEXTジャーナル』は、ブランディングを目的としてるので、CV導線を設定している訳ではなく、影響度(PV)をKPIとしていると言えます。
出展:働く人の毎日を応援したい――リクナビNEXTのオウンドメディア戦略に迫る
PV数を測ることで、テレビCM、看板広告、その他マス広告と、広告のリーチ人数の比較ができます。そのため、おおよその費用対効果がわかり、企業としてもそれぞれの広告に優先順位をつけられるのです。PV数が何らかのサイトへの施策実施後に下落した場合、その施策がユーザーにとって適していない=失敗している可能性があります。
CV(コンバージョン)とは、webマーケティングにおいて『成果』を意味します。サイトでの成果とは、具体的には以下のようなものなどがあります。
- 商品購入/売上
- お問い合わせ
- リード獲得
- 採用
多くのメディアがCVをKPIとしています。
見込み客獲得の一例を紹介します。資料請求やメルマガを通じて、ユーザーが欲しがっている情報を無料提供して、自社商品を売り込む手法が一般的です。
画像引用:バーコード講座
『バーコード講座』は、解析機器や測定機器を企業向けに開発しているKEYENCEのオウンドメディアです。バーコードの原理や種類について、わかりやすく発信しています。「バーコード」の検索ユーザーは、キーエンス商品の見込み客である可能性が高いので、そこへ資料ダウンロードの導線をひいて、リード(見込み)獲得をしているのです。
仮にCV数が伸び悩んでいる場合、お問い合わせフォームの入力項目が多すぎる・入力して送信してもエラーなど誤作動が起きている恐れがあります。実際にサイト運営者自らがフォームに入力してするなどして試しましょう。
PESOモデルを意識した集客
質の高いコンテンツを配信することで、オーガニック検索からの流入が見込めることもBtoBコンテンツマーケティングのメリット。しかし、それだけでは集客するのに不十分。BtoBコンテンツマーケティングを実践する場合は「PESOモデル」を意識しながら集客していくことが重要です。
PESOモデルとは「ペイドメディア」「アーンドメディア」「シェアードメディア」「オウンドメディア」の頭文字を取ったもの。BtoBコンテンツマーケティングの起点となるのはオウンドメディアですが、認知を獲得して情報を拡散するために、すべてのメディアを活用していこうという概念です。各メディアがうまく相互作用すれば、認知→集客→購入→拡散→認知…のスパイラルがうまく作用します。
ユーザーからポジティブな反応が生まれれば、良い口コミがSNSで拡散され、それによって商品・サービスを購入するユーザーも比例して増えます。ただし、口コミがステルスマーケティングとユーザーに思われると、SNSでもマイナスイメージが定着する恐れがあることに注意しましょう。
ペイドメディア・アーンドメディア・シェアードメディアについてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:オウンドメディア・ペイドメディア・アーンドメディアとは?特徴・役割・相互活用の効果を解説!
また、コンテンツマーケティングの実践に役立つツールは下記記事をご参照ください。
関連記事:【厳選3選】コンテンツマーケティングツールを目的別に比較
BtoBコンテンツマーケティングのポイント・注意点
BtoBビジネスでも、BtoCビジネスでも、コンテンツマーケティングの考え方や概念は変わりありません。しかし、実践するうえではビジネスモデルの違いによる「BtoBならではの」注意ポイントがあります。簡単に解説しておきましょう。
BtoBビジネスには「セールス活動」が必要
商材の単価が安いBtoCビジネスの場合、コンテンツマーケティングの成果が「店舗やECサイトでの購入」に結びつくことは少なくありませんが、単価の高いBtoBビジネスではそうはいきません。購入決断を躊躇している顧客の背中を押すためにも、BtoBビジネスでは「アポイントを取って営業をかけるセールス活動」が必要です。BtoBコンテンツマーケティングは「興味・関心の高まった見込み顧客を選別してアポイントを取る」ために有効です。しかし、そこから先のフィールドセールスを展開するには実働部隊が必要です。
一方アメリカのように、マーケティング部の指示に従って営業部が動くという、役割が明確に分担されていればともかく、多くの日本企業はマーケティングと営業の垣根が曖昧BtoBコンテンツマーケティングを成果に結びつけるためにも、マーケティングとセールスの役割分担・連携を含めた、自社の体制づくりが重要です。
結果が出るまでに時間がかかる
一般的に、コンテンツマーケティングの効果を実感できるまでには12か月〜24か月が必要だといわれており、それはBtoBの場合でも変わりありません。
また、コンテンツマーケティングを成功させるには、高頻度でのコンテンツ更新が必要ですが、効果が感じられず途中で挫折してしまうと、検索エンジンから「あまりユーザーにとって有益なサイトではない」とネガティブな評価をされ、検索結果でも上位表示されづらくなります。長期的な観点で計画的に進めることが、BtoBコンテンツマーケティングでは重要です。
BtoBコンテンツマーケティングまとめ
BtoBビジネスにコンテンツマーケティングは有効なのか?知りたい方に向け、本記事では、コンテンツマーケティングの参考事例を解説しました。また、BtoBコンテンツマーケティングの有効性・BtoBならではの実践ポイントも紹介してきました。
BtoBだから、BtoCだからということではなく、企業担当者を含む消費者行動が変化した現代では、コンテンツマーケティングへの取り組みはもはや必須。しかし、コンテンツ制作を含め、長期的・計画的にコンテンツマーケティングに取り組むのはそれほど簡単ではありません。戦略策定、あるいはコンテンツ制作など、取り組みの一部を外部制作会社に任せることも方法のひとつです。
※コンテンツマーケティングを実践したいが自社だけでは難しい、優秀なコンテンツマーケティング会社に依頼したいというBtoB企業の方はWeb幹事にご相談ください。専任のアドバイザーが最適なコンテンツマーケティング会社を紹介します。相談料などは一切かかりませんので、お気軽にお問い合わせください。
コンサルタントのご紹介
岩田
Web制作会社を設立し、
3年間で上場企業を含む50社以上制作に携わらせていただきました。
様々なお客様のWeb制作を実際に行ってきましたので、
初心者の方でも安心してご相談ください!
Q. BtoBのコンテンツマーケティングの事例にはどのようなものがある?
BtoBのコンテンツマーケティングの事例として「Salesforceブログ」「経営ハッカー」等が挙げられます。その他の事例は記事をご参照ください。
Q. BtoB向けコンテンツマーケティングを成功させるコツは?
BtoB向けコンテンツマーケティングの成功ポイントとして「ペルソナを設定し、顧客ニーズの可視化を図る」「カスタマー・ジャーニーマップを作成する」等が挙げられます。詳しくは記事をご覧ください。
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この記事を書いた人
梓澤 昌敏
専門分野: 音楽・映像制作、オウンドメディア、ビジネス
音楽・映像制作の現場を経て、スタジオ構築側の業界へ。マネージャー・コンサルタントとして制作現場の構築に携わる一方、自社オウンドメディアの立ち上げを含むマーケティングも担当してきました。現在アメリカ在住。作曲を含む音楽制作も提供しています。
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