【前編】令和時代の最新LP戦略!ランディングページはこう進化している!

【前編】令和時代の最新LP戦略!ランディングページはこう進化している!

平成から令和へと時代は移り、ランディングページ(LP)の成功は年々ハードルが高くなっています。LPを作っても成果に結びつかず、打開策を見つけられない担当者の課題は増える一方。

そんな悩みを解消すべく、”LPに鬼強い会社”として有名な株式会社free web hopeの代表・相原 祐樹さんに令和時代の最新LP戦略をうかがいました。

書籍やネット情報に溢れている通り一遍のノウハウではなく、LP戦争の最前線に立つ相原さんの虎の巻を公開してくれています。

前編では、これまでのランディングページの進化を取り上げ、これからLPに関わるために重要なポイントを、後編ではLPの達人である相原さんの戦略をお届けしますので、LP担当者、Webマーケター、デザイナーは必読です。

インタビュアー:峯村耕太郎
取材日:2021年8月24日(株式会社FREE WEB HOPE オフィス)

目次
  1. 1. 平成のランディングページとトレンドの変化
    1. 1-1. 2000年代前半:「LPを出せば何でも売れた」時代
    2. 1-2. 2010年代以降:「必要なもの」から「欲しいもの」がより売れる時代
  2. 2. 令和のランディングページ制作
    1. 2-1. LPは最後の一押しだけ
    2. 2-2. スマホによるユーザーの進化
    3. 2-3. LPと広告の両軸で考える
    4. 2-4. 捨てる決断が求められる
  3. 3. 令和時代の最新LP戦略 まとめ

平成のランディングページとトレンドの変化

相原ゆうき

2000年代前半:「LPを出せば何でも売れた」時代

峯村:令和のLP戦略を理解するために、まずはトレンドの変化から教えてください。

相原:2000年代は、検索連動型のLP(検索エンジンにキーワードを打ち込んだときに表示される広告)が主流で、一言で表すと「LPを出せばなんでも売れた」時代です。
まだリスティング広告の認知度が低く、ライバルも少ないので広告を出せば今よりはカンタンに売れていました。

現在は広告の競争が激しく、商品が良くないと売れないので、ユーザーにとっては良い時代です。でも、2000年代は正直、商品が良くなくても売れてました。

峯村:なぜでしょうか?

相原:広告媒体の数に限りがあると、情報に非対称性(偏り)が生まれるからです。
テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、店頭の看板、チラシくらいしか広告媒体がありませんでした。テレビも枠に限りがあるので、出稿できる人が限定される。すると、ユーザーは同じものを何度も見ていて、選択肢となるライバル商品を認知していません。

お茶といえば伊藤園さんなど、想起が決まってくるんです。口コミも家庭内や友達の間くらいで狭い範囲に限定されていました。

メディアや広告媒体、つまり情報を得る機会が少ないので、LPを見てユーザーが態度変容を起こしていたんです。だから以前のLPって情報量がすごく多かったでしょ。そのほうがコンバージョンしたんです。LPを読んで「あ、これを買おう」と、態度変容を起こせたからです。

テレビCMは高いというイメージと、CM出稿基準の厳しさ、パブリックなイメージから、CMに出ている=信頼性があるんです。そして実際にその信頼は審査によって担保されているんですよね。

逆にネット広告はどこでもどんなものでも見かけますから、ユーザーにとってネット広告に出ている=価値があるとはならないですよね。
なのでそれを担保するために情報量多くしていたんです。ただ、それもすぐに限界がきました。

2010年代以降:「必要なもの」から「欲しいもの」がより売れる時代

相原:2010年代になってスマホが普及したことによって「情報弱者が減った」ことがLPに大きな影響を与えました。媒体が限られていた時代と違って、商品やサービスの比較が簡単にできるようになったんです。

SNSなどでレピュテーション(評判)がつくので、誇大広告で一瞬は売れても、商品が良くないとすぐに売れなくなります。良いものしか売れなくなる。

峯村:広告にもコメントができますよね。Twitter広告にもコメントできるし、スマホですぐに評判が拡散される。

相原:そうです。ユーザーは、「必要もの」ではなく、「欲しいもの」を買うようになりました。今、自分が使っている物より良いものが世の中にあるのはわかっている。
けど、最強のものを買おうと思わない。自分が知っている中で最善のものを買うんです。だから、商品やサービスの必要性より「欲しさ」を訴求しないと売れない。

例えば、日焼け止めクリームです。どの商品もPRの基本軸は「日焼けしない」。日差しの強い中でモデルの女性がクリームを使っている訴求も同じ。

でも、花王の『Biore(ビオレ)』とカネボウの『ALLIE(アリィー)』ではペルソナが違う。理由は、好みが違うからです。

日焼け止めって「必要」なものなので、どれかは購入するのですが、実際に買うときは棚の中からどれが「欲しい」か(好きか)で選んでいる

スマホの普及で情報格差が埋まることによって、必要なものの中でも「欲しい」軸で商品を選ぶようになりました。

だから2010年代以降は、「みんなが欲しくなるような努力」(好きになってもらう努力)をする必要が出てきました。
これは当然ですが、広告だけではなし得ません。広告の役割は、誇大なしにどう欲しくなってもらえる訴求ができるか。つまりユーザー理解の仕方が変わったというか、難易度が上がったというか、昔の発想のままではいられなくなった感じですね。

令和のランディングページ制作

相原ゆうき

LPは最後の一押しだけ

峯村:ここから令和のLPに必要な要素や戦略を聞きたいと思います。先ほど、LPだけで態度変容を起こすのは無理とおっしゃいましたが、そこがポイントになるでしょうか?

相原:ユーザーはLPへたどり着く前に、SNSや口コミサイト、他に取り上げられているメディアやプレスリリースなどLP以外の媒体を見ています。その時点で買うかどうかの意思決定をしているので、LPは最後の一押しだけ。見ているのは値段やサブスクの期間など、買って損しないかの情報を優先して確認します。

そして購入前に最大限買って損しないかの判断ができるのが、自然な口コミなんですね。なのでLPだけで態度変容はできないと言い切れます。

最後のひと押しによるコンバージョンという行為が態度変容といえばそうなのですが、むしろそこはコンバージョンしやすい機能としてのLPがあるといったほうが正しいかも知れません。

もちろんLPが最初の接点で他の媒体に触れていないのに購入する人もいます。でもそういう人って、すでに潜在でも健在でもニーズがある。それは自社の商品以外の商品のCMを見ているだとか、どこかで何かには触れているわけですよね。

LPを創るときに多くのケースで”ニーズを喚起して””商品の強みを伝えて””買ってもらう”と考えがちですが、LPだけでニーズを喚起して「こりゃ買わなきゃまずいな」と思う購買行動なんてかなり稀だと思います。

峯村:今日ここに来るまで、自分がLPから何か買った経験があるかを考えていました。確かにSNSで誰かが勧めてたら買おうと思ったのであって、LPは購入するためだけに訪れましたね。

相原:そうなんです。自社の発信しているメッセージ以外にも同カテゴリーの競合や大手のテレビCMなどに触れているんです。象徴的な例で、「LPの滞在時間が短い」という悩みをよく相談されるんですけど、滞在時間が短いのは基本的に正解なんですよ。コンバージョンしているユーザーを抽出すると滞在時間が短いものも多いです。

その理由は2回以上、訪問しているとか、PR記事や他の媒体を見て、すでに買う気になっているからです。だから、LPはじっくり見ていない。

スマホによるユーザーの進化

峯村:以前は縦長のLPが主流でしたが、近年はファーストビューだけで終わるLP、複数ページがあるLPに変わっている気がします。その理由はなんでしょうか?

相原:ユーザーの脳の進化です。情報の処理速度がめちゃくちゃ上がっているんです。以前は商品を理解する情報、購入に必要な金額などの情報が全部入っていれば売れました。逆に今は長いLPだと読まれない。

厳密に言うと、LPの長さはそこまで気にしなくていいけど、ファーストビューやトップの要素を以前より気にしなくてはいけないです
結論の分かるキャッチコピーと購入フォームを早く提示することが、今のLPに求められています。

YouTubeでも30分を超える長尺動画は見られないでしょ? 長い動画は、すでにファンがついている人しか見てくれない。30分視聴してもらうのは、動画の内容がどんなに良くてもかなり難易度が上がります。ユーザーの情報の処理速度が上がっているので、早く結論を知りたいからです。

もうひとつ、分かりやすい例が歌。最近はイントロがない歌が増えています。3秒や5秒で結論を分からないと離脱されるからです。だから今の歌はイントロを削るようになっています。

峯村:確かにイントロが短くなっている気がします。それはスマホの影響もありますか?

相原:そうです。今のユーザーは、多くの情報を処理することに慣れているからです。
デザイン、書体の雰囲気だけで、ブランドの方向性、自分にとって必要なのかすぐに分かる。一瞬で理解できてしまう。

そして、表示速度が遅いとイライラする。GAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップルの4社)も全部、スピード表示が速い世界ですよね。

つまり、LPの内容だけじゃなく、テクノロジーも重要になっています。読み込み速度も意識しないと、一瞬で理解できないものは捨てられてしまう。
代わりにスマホのLPに高画質の画像はいりません。画像を圧縮して、
とにかく軽量化して1秒でも早く表示させるほうが大事。この辺は時代とともに変わっていますね。

LPと広告の両軸で考える

峯村LPを改善するためのLPOツールが増えてきていることは有利に働いていますか?

相原:そうとも言い切れないですね。今はLPだけを改善してもダメなんです。さっきも言ったように、今はLPに訪れる前に意思決定をしている。だから、その前のことも考えないといけない。

2000年代のようにリスティング広告の認知度が低く、広告を出せば売れていた時代と違って、今は枠の競争が激しい。CPC(1クリックされるたびに課金される広告費用)も上がっているので、ビッグワードは大手しか押さえられなくなっています。

Google広告はお金がないと勝てない。そうなるとSNS広告やディスプレイ広告に流れますが、SNS広告を見ただけでニーズ喚起や「これが欲しかった感」を出すのは相当の工夫をしないといけないです。広告の時点で意思決定をしてもらうのはハードルが高い。

LPだけを改善してもダメで、広告とLPの両方で考えないといけない
LPの内容は広告に合わせて一貫性を持たせる必要もあります。考えることが深くなっているんです。だからLPはハードルが高い。

しかも、今はユーザーの選択肢が増えているので良いものしか売れなくなる。ユーザーのレピュテーション(評判)がつくので、誇大広告で一瞬は売れても商品が良くないと売れなくなります。そうなると、LPではなく商品を磨く必要がある。

もっと言うと、今はカスタマーサクセス(購入した商品、導入サービスを正しく利用できるよう伴走する役割を担う人)などの購入後のクオリティも重要になっています。LPの中身の問題だけじゃなく、マーケティング戦略自体がものすごく複雑になってきているんです。

捨てる決断が求められる

峯村:LPに訪れるまでの経路、購入後のフォロー体制も担当者が見なくちゃいけないんですね。やれることが増えると考えるべきことが深くなる。時代の変化も照らし合わせて考えないといけないなど、KPIも変わってきますね。

相原:そうなんですよ。何にKPIを置くかは、めちゃくちゃ重要でセンスが問われます。KPIによってチームの動きや指標の取り方も変わりますからね。

例えば幅広い年齢層がターゲットになる商品だと、どこかで範囲を限定して決めないといけない。けど、決めきれないでターゲットを広げてしまう。誰がターゲットですか?と聞くと、「20代〜60代です」とか、もはや誰もターゲットではなくなっているんです。その結果、誰にも刺さらない。

峯村:なるほど。令和になってLP戦略が複雑になってきていることがよく分かりました。厳しい時代ですが、良い物が勝てるチャンスもあるし、どう伝えるかがさらに重要になってきますね。

相原:デジタルマーケティングの難易度は上がっていますが、良いものが売れる正しい時代になっていると思います。

峯村:ありがとうございます。次回はさらに踏み込んで、具体的なLPの作り方を聞いていきたいと思います。

令和時代の最新LP戦略 まとめ

令和の最新LP戦略について考えてみようと立ち上げた本企画。前編では、平成から令和のLPの歴史を振り返り、令和時代に求められるLPのポイントを抽出しました。

2000年〜:広告の競争がなく、LPを出せば売れた
      :LPに情報を多く盛り込み、態度変容を起こす

2010年〜:スマホの普及により、情報弱者が減った
      :LPを見る前から意思決定をしている
      :レピュテーションがつき、良いものしか売れない
      :「必要なもの」から「欲しいもの」が売れる時代

令和のLP:LPは最後の一押しだけ
             :LPと広告の両方に一貫性を持たせる
     :LPに訪れる前や、購入後も考えないといけない
     :何にKPIを置くかセンスが問われる

これらの観点を踏まえて、次回の後編では、相原さんがLP戦略のノウハウを語ってくれています。合わせてご覧ください。

【後編】令和時代の最新LP戦略!LPの達人ならこう作る!はこちら。

インタビューに登場した制作会社

株式会社FREE WEB HOPE

株式会社FREE WEB HOPE

株式会社フリーウェブホープはランディングページ制作を専門として年間100本以上の制作を行っている東京都千代田区の会社。BtoB、BtoC、物販、サービスなど分野を問わず様々な業種の制作実績を保有。ランディングページの改善にも強み。

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