オウンドメディアはCMSで構築する?おすすめのCMSを紹介【2024年4月最新版】

オウンドメディアはCMSで構築する?おすすめのCMSを紹介

・オウンドメディアはCMSで構築するのがベスト?
・そもそもCMSでなにができる?
・オウンドメディアの構築におすすめのCMSは?

オウンドメディアの立ち上げを検討している企業・店舗の方であれば、解決したい疑問のはずです。

そこで本記事では、オウンドメディアのCMSにできること、おすすめのCMSを4つ紹介し、活用方法までを解説!自社のオウンドメディアに適するCMSが選べるようになるでしょう。

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目次
  1. 1. そもそもオウンドメディアに用いるCMSとは
    1. 1-1. 静的サイトとの違い:誰でもコンテンツの更新・追加ができる
    2. 1-2. CMSのタイプ・種類は大きく分けて4つ
  2. 2. オウンドメディアでのCMS活用方法
    1. 2-1. 静的サイトとCMSを使い分ける
    2. 2-2. CMSのみで構築する
  3. 3. オウンドメディアに適したおすすめのCMS
    1. 3-1. WordPress
    2. 3-2. Drupal
    3. 3-3. Movable Type
    4. 3-4. SaaS型CMS・スクラッチ開発
  4. 4. CMSによるオウンドメディア運用のポイント
    1. 4-1. オウンドメディアの目的・編集体制
    2. 4-2. SEOはCMSの機能ではない
    3. 4-3. 継続したブラッシュアップが必要
  5. 5. オウンドメディアのCMSの比較・選定の5つのポイント
    1. 5-1. 初期とランニング費用をどこまでかけられるか
    2. 5-2. 早期立ち上げするか、じっくり準備するか
    3. 5-3. 機能を充実させたいか、必要最低限でよいか
    4. 5-4. セキュリティ対策を自社対応するか、ベンダーに任せたいか
    5. 5-5. サポートの有無とその充実度
  6. 6. オウンドメディアCMSまとめ

そもそもオウンドメディアに用いるCMSとは

オープンソースCMS(コンテンツ管理システム)を使う

CMS(Contents Management System)とは、文字通り、ホームページを構成するWebページ / コンテンツを効率的に制作・管理して、簡単に公開できるシステムのこと。特別な知識がなくてもテキストや画像を用意すれば、だれでも簡単にWebページ・コンテンツを制作できるのが、CMS最大の特徴です。

静的サイトとの違い:誰でもコンテンツの更新・追加ができる

CMSが一般に普及したのは2005年頃からだといわれていますが、それ以前のホームページは、Webサーバに保管されたHTMLファイルをリクエストに応じて表示するだけの「静的サイト」が主流でした。もちろん、コーポレートサイトに代表されるように、静的サイトでもオウンドメディアを構築することは可能です。ただし、静的サイトの情報を更新・追加するには、HTMLファイルを更新・追加しなければなりません。当然、マークアップ言語であるHTMLや、スタイルシート(CSS)などの知識・スキルが要求され、臨機応変に情報発信していくには時間と手間がかかります

一方、静的サイトとは対照的に、プログラムでコンテンツを管理する動的サイト「CMS」であれば「記事を書ける人であればだれでもコンテンツの更新・追加が可能」です。情報サイト・ブログサイトを意味するオウンドメディア構築に、CMSが必須であるのはこのためです。

CMSのタイプ・種類は大きく分けて4つ

市場にはさまざまなCMSが存在していますが、大きくは以下のタイプ・種類に分類できます。

種類 おすすめの企業
オープンソースCMS

導入コストを抑えつつ

自由度を高いままにサイトを作る企業に

パッケージCMS サポート体制がほしい企業に
クラウド(SaaS)CMS

できるだけ手間もコストもかけずに

CMSを使いたい企業に

スクラッチ開発されたオリジナルCMS

コンプライアンス・セキュリティなどの

特殊な要件を満たすCMSが必要な企業に

オープンソースCMSとは、プログラムのソースコードが一般公開されていて、原則無料で利用できるCMSのこと。有償の場合は「パッケージCMS」と呼ばれます。対して、ベンダーがクラウド環境に構築したCMSをインターネット経由で利用するタイプをクラウド(SaaS)CMSと呼び、いわゆるブログサービスのことを意味します。

既存のCMS・サービスを利用せずに、ゼロからオリジナルのCMSを構築する「スクラッチ開発」が採用される場合もあります。オウンドメディアが自社オリジナルのWebサービスを兼ねている場合などに採用されることの多い手法です。

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オウンドメディアでのCMS活用方法

オウンドメディアは必ずしも情報サイト・ブログサイトだけとは限りません。特に、同じWebメディアであるコーポレートサイト・サービスサイトと情報サイト・ブログサイトとをどのように共存させるかによって、CMSの活用方法も変わってきます。

静的サイトとCMSを使い分ける

静的サイトで構築したコーポレートサイト・サービスサイトとは別に、CMSで独立した情報サイト・ブログサイトを構築する方法。自社を知っている・興味のあるユーザーに向けたコーポレートサイト・サービスサイトと、自社製品・サービスへのニーズを持つ潜在的なユーザーに向けた情報サイト・ブログサイトとでターゲットを分けます。すると、それぞれのターゲットユーザーに適切なコンテンツを提供していくのに有効です。

一般的には、コーポレートサイトのサブドメインでCMSを運用します。

サブドメイン

しかし、広告に対して強い抵抗感を持つユーザーが多い近年では、それぞれのサイトをあえて別途のドメインで運営し、CMSで有益情報を提供することに徹する企業も珍しくありません。それぞれの別個のオウンドメディアが独立しているため、コンテンツの管理がしやすいメリットも得られます。

サーバー・ドメインの詳細は下記記事をご参照ください。
関連記事ホームページ制作に必須のサーバー・ドメインとは?関係性や種類も解説

CMSのみで構築する

コーポレートサイト・サービスサイト、情報サイト・ブログサイト全てをひとつのCMSのみで構築する方法。この方法は、「勤怠管理 効率よい方法」「採用サイト 作り方」などの潜在的なキーワードによる検索ユーザーを集客できることに加え、すでに自社を知っている・興味のある顕在ユーザーのアクセスも集約できます。

「静的サイトとCMSを使い分ける方法」よりも一つのサイト内の情報量が増えてより充実するため、検索エンジンによる自社サイトへの評価を高められ、検索結果でさまざまなキーワードで上位表示されやすくなるメリットがあります。

一方、すべてのコンテンツをCMSで制作するため、管理が煩雑になりやすいデメリットがあります。コンテンツの内容によってはユーザーに広告だと思われやすい、そのため潜在ユーザーから敬遠される危険性があることに注意しましょう。

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オウンドメディアに適したおすすめのCMS

それでは、オウンドメディアを構築するにはどのようなCMSを選べばいいのか?コーポレートサイト・サービスサイトも含めたオウンドメディア構築に適した、おすすめのCMSをいくつか紹介しておきましょう。

WordPress

CMS(Contents Management System)でホームページ制作

画像引用:WordPress

「WordPress」は、2003年に初版が公開されたオープンソースのCMSです。W3 Techsという調査サイトにおけるCMS利用比較調査によると、2020年8月現在で全Webサイトの39.8%でWordPressが活用されており、全世界で圧倒的シェア1位を誇る無料CMSです。だれでも無料で利用できることから、世界でもっとも使われているCMSとして知られています。

クックパッド株式会社

画像引用:クックパッド株式会社

料理レシピの投稿・検索サービス「クックパッド」を提供する、クックパッド株式会社のコーポレートサイトもWordPressによって制作されています。理路整然と階層化されたメニュー、ブログ機能を最大限活用したニュースカテゴリなど、WordPressの特徴を生かしきった好例です。

デザインテンプレートとして利用できる「テーマ」、インストールすることで機能を追加できる「プラグイン」という仕組みを持ち、世界中の開発者が有償・無償で提供するテーマ・ プラグインを使って簡単にカスタマイズ可能。ECサイトや会員サイトなども構築でき、PHPやHTMLの知識・スキルがあれば、自身でカスタマイズすることも可能な柔軟性を持っています。WordPressはなるべく費用をかけずに、柔軟にサイトをカスタマイズしたい企業におすすめです。

WordPressでのホームページ作成方法を知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事WordPressのホームページの作り方・手順|初心者にわかりやすく解説!

Drupal

Drupal

画像引用:Drupal

「Drupal」は、2001年にオープンソース化され、無料で利用できるCMSです。大規模サイト運用に適した拡張性とセキュリティを兼ね備えたCMSで、一般的なCMSと比較して複雑なシステムを構築でき、安全に運用できます。ホワイトハウスやオーストラリア政府など、各国の政府機関でも活用されているほどです。また、コンテンツの一括管理や承認フローの細かい設定機能がしっかり実装されているため、大きな組織において運用するシーンに向いています。

標準機能として100近くの多言語対応機能が実装。1つのページですべての言語の翻訳データを管理できるので、言語別にサイトを用意する必要がありません

日本語の情報はあまり多くありませんが、Windows / macOSをはじめとしたさまざまな環境で操作可能なため、Drupalを採用する企業・店舗は少なくありません。機能拡張できるモジュールが40,000以上、テーマが2,000以上用意されているのもポイント。日本語を含む多言語対応のため、グローバルに展開する企業・店舗にとっても使いやすいCMSです。

Movable Type

Movable Type

画像引用:Movable Type

「Movable Type」は、2001年に米Six Apart社が開発し、その後権利を譲り受けたシックス・アパート株式会社が開発・提供するCMSです。一般的なCMSと異なり「静的ページを出力」「動的ページを出力」どちらにも対応できるのが特徴。オープンソースではないため、基本的には有償での利用となりますが、個人の利用に限っては無償での利用も可能です。開発当初から常にアップデートをかけているため、管理画面の使いやすさには定評があります。またスマホからも管理画面にアクセスでき、更新が可能です。

国内では5万サイト以上と圧倒的な導入実績を持っています。中小企業から大企業、大学など導入先は多岐にわたります。

ラインナップされる製品は、通常版とエンタープライズ版が用意された「ソフトウェア版」、最適化された環境とともに利用できる「クラウド版」、AWS EC2を利用してMovable Typeをインストールできる「AMI版」の3つ。プラグインは利用できないものの、手軽に利用できるSaaS型「Movable Type.net」も用意されています。

製品

サーバの確保

プラグインの利用

費用

Movable Type.net

不要

×

2,500円〜 / 月

Movable Typeソフトウェア版

必要

通常版:90,000円、

エンタープライズ版:1,200,000円

Movable Typeクラウド版

不要

5,000円〜 / 月

Movable Type AMI版

不要(EC2)

0.07ドル / 時間、499ドル / 年

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SaaS型CMS・スクラッチ開発

サーバ・ネットワークなどのインフラ確保が面倒、とにかく手軽にオウンドメディア・ブログを立ち上げたいニーズがあるなら「Ameba Ownd(アメーバオウンド)」のようなSaaS型CMS(法人向けブログサービス)を利用する方法もあります。

Ameba Ownd

画像引用:Ameba Ownd

ただし、オープンソースやパッケージと異なり、SaaS型CMSはカスタマイズの自由度に乏しいことは知っておく必要があるでしょう。将来的な拡張を検討する際の障壁となる可能性もあるため、オウンドメディアのCMSとしてはあまりおすすめできません

そういった意味では、オウンドメディア向けにCMSをスクラッチ開発するのもひとつの方法。Webサービスと統合されたブログメディアを展開するなど、スクラッチ開発であればビジネスモデルに応じたオウンドメディアを自由に構築できます。

おすすめCMSの詳細は下記記事をご参照ください。
関連記事【比較】おすすめのCMS13選!特徴から選び方までわかります

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CMSによるオウンドメディア運用のポイント

オウンドメディアは構築することがゴールではありません。どのようなCMSを利用するかも大事ではありますが、なによりも目的・ゴールを達成するための運用が重要。以下からオウンドメディア運用のヒントとなるポイントを簡単に解説していきます。

オウンドメディアの目的・編集体制

潜在ユーザーのエンゲージメント(愛着心)を高める質の高いコンテンツを継続的に公開していかなければなりません。そのためには、オウンドメディアを運営する目的・ゴール(CV)を明確にし、ゴールに向かって良質なコンテンツを量産できる編集体制を整えることが重要です。

ターゲットのカスタマージャーニー(自社の認知から顧客化、優良顧客化まで)をもとに、ゴールへ導くための戦略をだれが立案するのか?だれがコンテンツを制作するのか?だれが品質を担保するのか?適材適所に人材を配置していきます。

SEOはCMSの機能ではない

ユーザーから能動的に見つけてもらう必要のあるオウンドメディアは、潜在的な顧客へのアプローチが難しい反面、オーガニック検索から流入が見込めるメリットがあります。これを活かすために重要なのが「SEO」ですが、SEOはCMSの機能ではないことも知っておくべきポイントです。Googleの検索エンジンから高評価を得られるサイト構造というものは存在するものの、もっとも重要視されるのは「コンテンツの質」だからです。

そもそも、既製品としてリリースされているCMSは、最初からSEOを意識したサイト構造になるように工夫されており、どのサービスが優れているということはありません。ターゲットを見据えたキーワード選定、SEOライティングの基本に沿った良質なコンテンツの公開、コンテンツを関連付ける理路整然とした内部リンクこそが、もっとも有効なSEO対策です。

継続したブラッシュアップが必要

オウンドメディアのメリットにひとつに、質の高いコンテンツを資産として長期活用できることが挙げられます。しかし、過去に制作したコンテンツがいつまでも有効だとは限りません。日常的にアクセス状況をチェック・分析し、必要な記事をリライトしていくなど、継続したブラッシュアップが必要です。

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オウンドメディアのCMSの比較・選定の5つのポイント

オウンドメディアのCMSの比較・選定の5つのポイント

「ここまでCMSを見比べて見たけれども、どれを選べばいいか決めきれなかった」という方のために、CMSの比較・選定のポイントを紹介します。

初期とランニング費用をどこまでかけられるか

「初期費用で○○円、月額費用で○○円まで」とどこまでかけられるか予算を明確にしましょう。予算がかからない順でCMSのタイプを並び替えると、オープンソース型CMS、クラウド型CMS、パッケージ型CMSと大まかに選択肢をしぼることができます。

早期立ち上げするか、じっくり準備するか

CMSを導入したWebサイトの公開までにどれぐらいの時間がかけられるかも大事な選定のポイントです。ニーズによって下記のようにわかれます。スピード感を持って早めに立ち上げたい場合は、クラウド型CMSが向いています。組織の一大プロジェクトとしてじっくり準備する場合は、オープンソース型CMS・パッケージ型CMSがおすすめです。

機能を充実させたいか、必要最低限でよいか

導入するCMSにどこまでの機能を求めるかによっても、選ぶべきCMSが異なります。機能を充実させたい場合は、大企業の導入に適しているパッケージ型CMS、自社開発でとことんカスタマイズできるオープンソース型CMSが適します。必要最低限でよい場合は、クラウド型CMSが適します。

セキュリティ対策を自社対応するか、ベンダーに任せたいか

Webサイトの運用にはセキュリティ対策はかかせません。自社のエンジニアにセキュリティ設定やトラブル対応を任せられる場合は、オープンソース型CMSが適します。セキュリティ対策を含めてサービス提供側に任せたい場合は、パッケージ型CMSやクラウド型CMSが適します。

サポートの有無とその充実度

導入や運用に関するサポートがどれぐらい必要なのかによっても、選ぶべきCMSが異なります。充実したサポートを受けたい場合は、パッケージ型CMSがおすすめ。まったくサポートが必要ない場合は、オープンソース型CMSが選択肢として挙がります。

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オウンドメディアCMSまとめ

オウンドメディアの立ち上げを検討している企業・店舗の方に向け、本記事では、オウンドメディアの定義・役割、CMSにできること、おすすめのCMSツールから活用方法までを解説するとともに、もっとも重要なオウンドメディア運営のポイントも紹介してきました。

積極的に有益な情報を発信し、潜在的なユーザーを顧客として獲得していくためにオウンドメディアは非常に有効。そして、オウンドメディアを効率的に運営するために欠かせないのがCMSです。しかし、CMSはあくまでも手段であって、オウンドメディアの目的ではありません。目的を達成するための戦略を実行するには、どのCMSが適しているのか?という観点を持つことが重要です。

※オウンドメディアの立ち上げや運営のアドバイスが欲しい、Web制作会社にCMSの構築を依頼したいという方は、Web幹事にご相談ください。専任のアドバイザーが最適なマーケティング / Web制作会社をご紹介します。相談料などは一切かかりませんので、お気軽にお問い合わせください。

コンサルタントのご紹介 Web幹事 コンサルタント 岩田真 岩田 Web制作会社を設立し、
3年間で上場企業を含む50社以上制作に携わらせていただきました。

様々なお客様のWeb制作を実際に行ってきましたので、
初心者の方でも安心してご相談ください!

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Q. オウンドメディアの運用におすすめのCMSは?

オウンドメディアの運用におすすめのCMSとして「WordPress」「Drupal」等が挙げられます。それぞれの詳しい特徴は記事内で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

Q. オウンドメディア用CMSを選ぶ際のポイントは?

オウンドメディア用CMSを選ぶ際のポイントとして「初期費用とランニング費用をどこまでかけられるか」「早期立ち上げするか、じっくり準備するか」等が挙げられます。詳しい選び方については記事をご覧ください。